沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.1851]

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「ワシントコポスト」2020年10月29日[No.1851]号

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S商店図書館

 昭和の時代、わが家の右隣り、左隣りもマチヤグヮー、右隣りのその隣りもマチヤグヮーがありました。道路を曲がって三軒目にはてんぷら屋があり、なんとなくてんぷら油のにおいがする気配があると幼い息子の手を引いて、急いでてんぷら屋に向かったものです。揚げたてのてんぷらはアチコーコーが一番おいしいですから‼

 そしてそのころ、週に一〜二度は安謝からおばさんが頭に金タライを載せ、イマイユを家々を回って売り歩いていました。頼むと庭先で素早くウロコを取り、切り身にさばいてくれました。昭和の時代は人との距離がきわめて近くにありました。

 今は数分も歩けば24時間コンビニが開いていて、ずいぶんと便利にはなりました。そんなわが家の近くに一軒のマチヤグヮーがあります。夏の暑い時季、孫たちは学校の帰りにS商店に立ち寄り、しばし店のおばちゃんとおしゃべりして汗を引っ込めてから帰ってきます。

 「おばちゃんの仕事のじゃまをしてはいけないよ」と私は言いました。

 そんなS商店にいつのころからか本が積み上げられていました。誰ともなく読み終えた本を商品の減った棚に置いていったそうです。それこそ紙も茶色くなった古い本から、私の好きな時代小説の単行本もあり、浅田次郎、池井戸潤、佐伯泰英の本もありました。「ちょっと借りてもいい?」、「どうぞどうぞ、いつ返してもいいよ」と言ってくれました。

 「S商店図書館だね」と私は言いました。古本屋で、百円で買える単行本もあるようで、妹さんが買った本が棚に並んでいます。私ももらった図書カードで買った本を読み終えたら、「S商店図書館」に持っていき置いてもらって、誰かが読んでくれたらうれしいと思っています。

 今はコロナウイルスのせいで、皆、外出自粛をしており、お隣りさんともめったに会えません。S商店に買い物に行くと、ソーシャルディスタンスを保ちながら、短いユンタクと借りた本の批評などのつかの間の息抜きが、この上なく今の私にとって楽しい時間となりました。

 コロナ禍が早く終息して「S商店図書館」が限りなく長く続いてほしいと願っています。

(那覇市 仲ユクイ)

(編コメ)マチヤグヮーがあるとなんだかホッとします。「S商店図書館」、いいですね。そんな図書館が、うちの近所にもあったらいいのに!

花火よありがとう!

 仕事を辞め、次の仕事がなかなか決まらず落ち込んでいた日曜夜。外から大きな音。雷? と思い外を見ると、なんと花火!

 引っ越して3年、部屋から花火が見られたのは初めてなので感動! 思わず、きれい! と声が出ました。無になって花火を見た後は元気になりました。花火よありがとう!

(浦添市 モンステララミ)

(編コメ)10月18日、浦添市では市制施行50周年の節目を祝うとともに、コロナ禍に漂う閉塞感を打ち破り、花火を見た人へ元気と希望を届けるため花火を打ち上げたそうですよ。

匿名さんへ

まずは、旧盆の準備・台風対策など、お疲れさまでした。日々頑張り過ぎている匿名さんが心配です。ただでさえ、コロナ禍で自由に気晴らしもできないのに、ストレスをためないようにといっても難しいですよね。ワシントコポストに愚痴を書いてスッキリしてください‼

 「金は出さないが口うるさい見ているだけの人たち」には笑いました。どこにでもいるんだなぁ〜と! 匿名さんのお母さん! 給付金は匿名さんに少し分けてあげてください(笑)。

(那覇市 のんたん)

(編コメ)10月15日付「疲れてしまいました」の匿名さんに、共感した人は少なからずいると思います。匿名さん、今は落ち着いていますか? のんたんさんからのお便り、うれしいですね。

レンブですね。

 10月1日付「初めて見た果実」を読みました。レンブは私の家の庭にも2㍍くらいまで育っていましたよ。枝もたわわに実を付けていましたが…。味が薄めでほとんど誰も食べないのでもったいないと職場に持って行きました。

 喜んで食べてもらったんですが、大木になり伐採して、そこにシークヮーサーを植えました。よく実を付けています。

 昨年は1本の木から30〜40㌔も収穫して、友人たちに送って喜んでもらいました。皮には認知機能の改善が確認された「ノビレチン」が含まれているようです。

 私は搾って毎日ハチミツと混ぜて飲んでいます。

(浦添市 サバウツガー)

(編コメ)レンブの次は、シークヮーサーですか〜。たくさん収穫できてうらやましいです。ノビレチンは神経細胞を活性化させる働きがあり、認知症予防に期待できると新聞で報じられていましたね。

アオムネスジタマムシ

自宅の庭で「玉虫(ヤマトタマムシ)と似ているな」と思って見ていた昆虫は、「ググって」みたらアオムネスジタマムシでした。

 秋晴れの空、黄金緑色のきれいな姿で飛ぶ様はまるで輝く宝石(体長3㌢)です。それも奄美大島と沖縄の海岸付近にしか生息していないそうです。

 モモタマナ(和名コバテイシ)の葉を主食にしているそうですが、わが家の庭にはモモタマナの木はありません。きっとポインセチアの葉っぱ(葉の形がちょっと似ている?)で一休み中だったのでしょうね。

アオムネスジタマムシの体色や羽の筋はモモタマナの葉と似ているので擬態しやすく、保護色になっているそうです。

 P.S. 奈良の法隆寺の国宝、「玉虫厨子」には何と約6000匹のヤマトタマムシの羽が使われていたそうです。

ワシントコポスト

(編コメ)アオムネスジタマムシは公園などでもよく見かける身近な虫です。一方、ヤマトタマムシはオオシマルリタマムシともよく似ているそうですよ。「玉虫厨子」に6000匹ものヤマトタマムシの羽⁉ 驚きました。

みかんさんへ

 10月15日付「スマホあるある」のみかんさん。私も全く同じ状態にありました。

 スマホにしたのはよいけれど、全く分からず。娘に聞くが、何度も同じことを聞くので、「自分で覚えないと身に付かず、自分が一番困るよ!」とのこと。

 NHKの「スマホ教室」を見たりしていましたがあまり覚えられず、格安のスマホ店なのでスマホ教室もなく、その都度、店へ走って行き教えてもらうありさまです! とにかく使い続けて頑張ります〜。

(宜野湾市 エリザベート)

(編コメ)「あのときはよくお店に行ってスマホの使い方、教えてもらったな〜」なんて振り返る日が、すぐに来るのでは? 頑張ってくださいね!

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