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[No.1669]

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「島ネタCHOSA班」2017年04月20日[No.1669]号

千種がそろうハイビスカス園

 去年伊江島を訪れた時、「伊江島ハイビスカス園」にも足を運びました。色も形も大きさも違うたくさんの花々に驚きましたが、現在では、約千種が鑑賞できるとのこと。どうしてそんなに多くの品種があるのでしょうか?

(那覇市 ゴールドキャッスル堂さん)

千種がそろうハイビスカス園!?

 いよいよ今週末22日(土)から「伊江島ゆり祭り」がスタート。県民の注目が伊江島に注がれる中、ユリではなく、ハイビスカスの調査依頼がやってきました。

 しかし、千種ってホントなの〜? 疑い深い性格の調査員は、半信半疑のまま伊江島へと向かいました。

伊江島産の品種も豊富

 伊江島ハイビスカス園は、島の東海岸、ゴルフ場に隣接しています。

 約500坪の展示棟ハウスの中に入ると、そこはハイビスカス天国! たくさんの花々が咲いていましたが、驚くべきことに、よく見ると、どの花も色合い、大きさ、形がぜ〜んぶ違っています!!

 「このハウス内では、見頃は11月から6月いっぱい。夏の花というイメージがありますが、沖縄の夏は気温が高いため、花が咲ききれないんですよ」と、出迎えてくれた所長の友寄三訓(みつのり)さん。

 「ちなみにハイビスカスの花は1日でしぼんでしまいます。ずっと咲いているように見えるのは、次々と花が咲くからです」

 意外な情報のオンパレードにビックリの調査員。うーん、がぜん興味が出てきました!

 「当園のオープンは平成21(2009)年。年中無休で、開館時間は9〜17時、入場料は無料です。時期によっては花を咲かせてないものもありますが、ハウス内には、実際に千種以上の品種を育てています」

 千種以上は本当でしたか!

 「ハイビスカスは、大きくオールド、コーラル、ハワイアンの3種類に分けられますが、当園にはこの3種だけで千種以上あり、島内で生み出された『伊江島オリジナル』と呼ばれる新品種が約200種類あるんです」

 伊江島で誕生した新品種が200種類も!?

交配は意外に簡単!?

 「展示棟ハウスにないものまで含めると、伊江島で生まれた品種は、現在約1800種を数え、今年中には2千種を超える見込みです」

 ということは、1年で200種以上も新品種が?

 「ハイビスカスは、交配がとても楽なんです。1本の花から、30個以上の種が取れる時もありますが、ひとつとして同じ花は咲かないんです」

 でも、交配って聞くと大変そうですが……。

 「いえ、簡単ですよ。花のおしべを、交配したい品種の花のめしべにこすりつけて受粉させるだけです」

 採れた種を植えると、沖縄では約1年後に咲きますが、咲くまでは、どんな花が咲くのか分からないそう。それもまた魅力的ですね。

 「民泊の家業体験として、交配の体験をしてもらっています。よく頑張った生徒たちには、サプライズで新品種の名前をつけてもらっていますよ」

 園内のハイビスカスの木には、品種名を書いたネームタグが付けられており、見た目はもちろん、名前もそれぞれユニーク。

 調査員の心に響いたのは、長野西高校の「輝宙(ピカチュウ)」。見た目とピッタリなネーミングです。同朋高校の「あいちじく」は、赤い模様がイチジクの断面に似ていることと、同高校の所在地・愛知県をかけあわせたネーミング。こちらもなかなか印象的です。

 自分たちのイニシャルや名前の一部をとって名付ける場合も多いそうで、例えば枚岡中学校(東大阪市)の生徒たちが名付けた「恵智愛紗(えともあいさ)」は、生徒たち4人の名前から文字がとられているとか。すてきですね。

 身近だけれど、知らないことも多かったハイビスカス。これからは、もっと身近に感じられそう……と、伊江島を後にした調査員でした。



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千種がそろうハイビスカス園
友寄三訓さん
千種がそろうハイビスカス園
ハウス内には、色も形も大きさもさまざまなハイビスカスが咲いていました
千種がそろうハイビスカス園
交配の様子。おしべについている花粉を、もう一方の花のめしべにこすりつけるだけでOK
千種がそろうハイビスカス園
伊江島オリジナル品種、(左)輝宙(ピカチュウ)(右)あいちじく
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