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[No.1667]

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「表紙」2017年04月06日[No.1667]号

ザ夫婦

ザ・夫婦(み〜とぅ) 1


シンガー・ソングライター jimamaさん
フォトグラファー G-KENさん

違っているから、補い合える

 大切なパートナーへの思いを歌い上げ、沖縄の結婚式の定番ソングとなった「大丈夫」で親しまれるシンガー・ソングライター、jimama(ジママ)さん。夫は、広告・CDジャケット・アーティスト写真・雑誌などで幅広く活動するフォトグラファー、G-KEN(ジーケン)さん。「お互いの性格は正反対。だからこそ、補い合っているのかな」と話す2人。夫婦円満の秘訣(ひけつ)は「うそをつかないこと」。強がらず、格好つけず、素直に接することが大切だという。



互いの仕事認め合う2人

 妻はシンガー・ソングライター、夫はフォトグラファー。お互いに忙しく、すれ違いも多い生活なのでは……と思いきや「こういう仕事をしているからこそ、時間帯を合わせられる」とjimamaさん。

 「G–KENは、私のライブには必ず来てくれるし、空いている時には、仕事の送り迎えもしてくれる。逆に、私がG–KENの撮影に一緒についていくこともありますよ」とjimamaさん。

 また、jimamaさんは歌詞や音作り、G–KENさんは撮影後のレタッチ(写真補正)などの作業を自宅で行うことも多い。

 「2人とも部屋にこもって作業しているので、仕事中は顔を合わせないんですが、お腹がすいたら一緒に食事します(笑)」。食後は必ずデザートを食べ、コーヒーを飲みながらテレビを見るなど、2人で過ごす時間を作っている。

 表現者として、お互いの作品にも率直に意見を言い合う。「表現者の夫婦だと、作品を見せることすらしない場合もあるみたいですが、うちらは見せ合うほう」とG–KENさん。

 作品を見せることで、自分の作品を客観的に見ることができるのも利点だ。

作品に色気を感じた

 2008年に入籍し、今年で夫婦になって10年目を迎える2人。出会いのきっかけは、jimamaさんが06年に開催されたG–KENさんの個展会場に足を運んだことだった。

 実際に会う前から、G–KENさんの撮る写真のファンだったというjimamaさん。「彼の写真はエネルギッシュで、人々が生きていて浮き出てくるような高揚感がある。色気まで感じました」

 一方、G–KENさんの側でも、jimamaさんを「いつか撮ってみたいアーティスト」だと思っていたという。「音もすごく格好よかった。パンクをやっていた自分でも、共感できて感動しましたね」

 G–KENさんの初対面の印象は「なんちゃってサーファー」だった、と振り返るjimamaさん。「なんかチャラい感じの人だな、と。でも、実際は、気さくで紳士的で、意外と古風でした。それで、気が付いたらいつの間にか付き合っていたという感じです」

真逆な性格プラスに

 「彼女は、初期の音楽のイメージではミステリアスで内省的な性格だと思われがちなんですが、実際にはあっけらんとして、サバサバした性格なんです」とG–KENさん。

 「自分のほうは、どうしようか悩んでいる時間が長い性格なんですが、jimamaはとにかく何にでもバーンと飛び込んでいく。彼女から背中を押してもらうことも多いですね」

 そんなG–KENさんの言葉を継いで、jimamaさんも「私はせっかちで、つい思ったことをわーっと口にするほう。気付かずにきついことを言ってしまうこともある。でも、G–KENは忍耐強くて、いつも人を楽しませようとする。彼の影響で、自分もだいぶ柔らかくなったと思います」と話す。

 「真逆だからこそ、お互いの人間性に引かれる」という2人。けんかをすることもあるが、「1時間後には何もなかったかのようにしていますね」と笑う。

 「ゆくゆくは、お互いのいいところを生かし合い、共同で仕事をしてみたい」と語るG–KENさんとjimamaさん。

 お互いに足りないと感じる部分を補い合う2人の姿は、ハーモニーのように心地よく感じられた。

(日平勝也)



円満の秘訣は?

jimamaさん
 うそをつかないこと。例えば、悪いと思ったら「ごめんね」と言う。強がらず、格好つけず、素直に接することが大切だと思います。あとはスキンシップ。意外と相手への怒りやむかつきがなくなります。
G-KENさん 相手が怒っている時には、何に対して怒っているか聞きます。言われたことが自覚できなくても、自分なりに理解できるまで頑張る姿勢を大事にしています。

プロフィール

jimama(ジママ)
 那覇市出身のシンガーソングライター。幅広い世代から親しまれる楽曲を制作している。2009年発売「大丈夫」は全国でロングセールスを記録、結婚披露宴で使われることも多い。16年、新曲「私の中のあなた」が県教育委員会やーなれー運動のCMソングに起用された ホームページ  www.jimama.com

G-KEN(ジーケン)
 愛知県名古屋市出身。10代はハードコアパンクに傾倒、バンドを組んで活動していた。1993年より沖縄に移住、沖縄のストリートカルチャーや風景を撮影。以後、広告・CDジャケット・アーティスト写真・雑誌など幅広く活動中 ホームページ estudio-gken.com

撮影協力 Vambo・Luga(浦添市港川 2-16-8 No21)

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松島 朝義さん 松島 よう子さん
お気に入りのカフェ「Vambo・Luga(バンボルーガ)」(浦添市港川)にて、ソファに座るjimamaさんとG–KENさん夫妻。「笑いのツボも同じなので、2人でいるときはいつも、めちゃくちゃ笑っています」とjimamaさん
写真・喜瀨守昭(サザンウェイブ)
松島 朝義さん 松島 よう子さん
2014年7月28日、ナガンヌ島で行われた結婚披露宴
松島 朝義さん 松島 よう子さん
2010年発売、jimamaさんのベストアルバム「BEST OF jimama 〜君に贈るうた〜」(ESCL-3360)。アルバムジャケットの撮影はG-KENさん
松島 朝義さん 松島 よう子さん
G-KENさんのフォトブック「OKINAWA ISLAND LIFE」(販売先 ジュンク堂那覇店、カフェ・ユニゾン)
松島 朝義さん 松島 よう子さん
G-KENさんの写真集「La Luz de Mexico」(販売先 ジュンク堂那覇店、カフェ・ユニゾン)
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