沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。週刊レキオ



[No.1969]

　腕時計の販売に加え、修理 の相談や電池交換もしてくれ る移動訪問車？ そんなサービ ス、今まで聞いたことがあり ません。さてさて、一体⁉

　その名も「時計工房」

　移動訪問車は週１回のペー スでマックスバリュとよみ店 に現れるとか。出現すると聞い た曜日に、同店へ向かうと…。

　あっ！ 店舗の入り口のそば に、白いボックスカーが止まっ ています‼ 近づいてみると「時 計の修理なら何でもおまかせ ください。時計修理の相談無 料」という看板が出ています。 この車で間違いありません。

　車の中にいた店長さんに声 を掛けたところ、インタビュー を快諾していただきました！

　「昨年 11 月から、イオン琉球 の施設５店舗（マックスバリュ 一日橋店・とよみ店、ザ・ビ ッグエクスプレス西原店・も とぶ店、イオン名護店）を巡回 し、 11 〜 18 時の間にサービス を行っています」と店長の土 井勝さんは、ほがらかな笑顔 で説明してくれました。

　移動訪問車の名前は「時計 工房 ｂｙ タイムステーション ＮＥＯ」。移動訪問車の母体と なるタイムステーションＮＥ Ｏとは、滋賀県に本社を構え る株式会社ナカザワが国内外 に 90 近い店舗を構える時計専 門店。沖縄県内には、２０１５ 年４月のイオンモール沖縄ラ イカムのオープンと同時に同 店内に初出店し、現在までに イオン琉球の商業施設内に５ 店舗を展開しています。

時計の困り事を解決

　「移動車で時計の修理と販売 を行うサービスは、私が知る限 り全国初なんじゃないですか ね」と土井さん。えっ、すごい！

　「イオン琉球さんが店頭での 販売を快く承諾してくださり、 移動訪問車の導入が決まりま した」

　きっかけは、コロナ禍でキ ッチンカーがブームになった ことにヒントを受け、物販で もチャレンジしてみよう、と なったこと。さらに、高齢化が 進む中、 お客 さまの元にう かがうのにも 適していると 考えたといい ます。

　なるほど、確 かに時計って、 何年かたつと 電池が切れて 動かなくなっ たりします。近くに時計店がな いと、どうしたらいいのか困っ てしまいますよね。

　「はい。特に北部では、時計 店も減少していますし…。成 人式にプレゼントされた時計 がよみがえった、と感謝され るお客さまもいらっしゃいま したね。一人でも、困っている 人のお助けになれば」と土井 さんは力を込めます。

　それにしても、店長の土井 さん、ニコニコした柔和な笑 顔と人なつっこい口調がとて も印象的です。プロフィルを 聞いてみると…。出身は静岡 県ですが、名桜大学に進学し、 県内で暮らしたことも。その 後は静岡県内で勤務していま したが、タイムステーション ＮＥＯの沖縄進出時に声を掛 けられ、沖縄へ赴任。以来、ず っと県内で働き、昨年 11 月か らは移動訪問車の店長を務め ているそうです。「沖縄とは縁 がありますね」とうれしそう に話してくれました。

　土井さんは三級時計修理技 能士の国家資格を保有してお り、腕時計の電池交換のほか、 バンド取り付け交換、分解掃 除の受け付けなどが可能。電 池交換は平均 10 〜 15 分程度で できるため、スーパーで買い 物している間に完了しますね。 修理の無料相談も受け付けて おり、簡単な部分修理ならそ の場で対応。必要な場合はメ ーカーに取り次いで、おおよ その予算を提示、腕時計をお 預かりして、後日受け取りに なるとのこと。

　「今後は県内各地はもちろ ん、離島にも行きたいですね。 移動訪問車が順調にいけば、 ノウハウを全国にも広めたい と思っています」

　沖縄発の腕時計の移動訪問 車、今後県外にも広まってい くことに期待ですね‼

時計工房の訪問スケジュールは月ごとに決まっています。詳しくはお問い合わせください。
【時計工房】
☎０９０-４４９９‐０８３６