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[No.1681]

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「島ネタCHOSA班」2017年07月13日[No.1681]号

沖縄発、ネット配信の怪談

 夏ですね。夏といえば怪談の季節ですが、インターネット上で配信される沖縄発の怪談番組があると聞きました。興味があるので調べてください!

(那覇市 大人の階段ノボルさん)

沖縄発、ネット配信の怪談!?

 か、怪談ですか。実は怖い話にはめっぽう弱い調査員。が、依頼があれば命を懸けて調査するのが調査員魂というもの(大げさ)。でも、夜中にトイレに行けなくなったら責任とってくださいねっ!

「琉球あやかし堂」

 雨のしとしと降る、ある夕べ──。調査員は、那覇市安里の「かえるスタジオ」に足を運びました。このスタジオで、インターネット配信の怪談番組「琉球あやかし堂」のライブ配信が行われるというのですが……。

 ビビる調査員を出迎えてくれたのは、番組のナビゲーターを務めるフリーアナウンサーの諸見里杉子さん。

 スタジオは畳の和室、諸見里さんは和服姿。いやでも怪談ムードが盛り上がります。

 ところで、あ、あのぅー、諸見里さんって、「見える」人なんですか?

 「いえ、私は霊感はまったくないんです。でも、小さなころから、不思議な世界や怖い話に関心があって……」と口を開く諸見里さん。

 「実は、2010年代に百年に1度といわれる怪談ブームが起こりまして。私もその頃から、怪談の朗読をする機会が急に増えました。それまでは1人で怪談を読むだけだったのが、その時、怪談をみんなと共有してもいいんだな、と感じたんです」

 諸見里さんと共に「天の声」役としてナビゲーターを務める声優の幸地松正さんも「自分も霊感はありませんが、番組に参加するようになって、これまで自分が気にしなかっただけで、不思議な出来事が周囲で起こっていると思うようになりました」と話します。

 なるほど、番組の根底には、自分の知らない不思議な世界への好奇心があるのですね。

不思議な世界を身近に

 「琉球あやかし堂」は、15年3月からスタート。3カ月に1回程度のペースでライブ配信を行っており、インターネットで過去6回の番組を視聴することも可能です。

 通常はゲストが登場し、有料のギャラリー席も設置されるそうですが、今回、「裏座」と題し、通常より少し短い番組が配信されるということで、その模様を見学しました。

 ところが……。ライブ配信直前になって、それまで何ともなかった機材に突然不調が!

 恐れおののく調査員に、配信担当の宮城光司さんは「怪談の配信の時はいつものことですよ。もう慣れましたね」と笑いながらコメント。そ、そういうものなんですか。ひぃぃ〜。

 結局、少し遅れて始まったライブ配信。ナビゲーターの2人がそれぞれの身に起きた不思議な出来事の体験談を語り、その間に創作怪談のナレーションが挿入されます。

 ただ、テレビなどでよくある怪談のように、おどろおどろしい感じはなく、ところどころ、笑いも交えたアットホームな雰囲気。

 「当番組は、『あ・かるい(明るい)怪談番組』なんです(笑)」と諸見里さん。「ただ怖いということを強調するのではなく……。沖縄は、あちらの世界が日常に近いですよね。お墓や仏壇の話も身近ですし。祖先や不思議な世界とのつながりを、日々の生活の中でどうとらえていくか、というのも番組のテーマなのかなと思います」

 グソー(霊の世界)が隣にある、という沖縄ならではの感覚が生かされているのですね。うーん、なかなか怪談の世界も深いですねえ……。

 とはいえ、背筋が凍るような感覚をしっかり味わった調査員。その夜、調査員がトイレに行けたかどうかは……皆さまのご想像におまかせします。



琉球あやかし堂
フェイスブック https://ja-jp.facebook.com/ryuayakasi/
ツイッター @ayakasi35
※次回のライブ配信は9月1日を予定

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沖縄発、ネット配信の怪談
「琉球あやかし堂」ライブ配信の様子。ナビゲーターは諸見里杉子さん(左)、幸地松正さん
沖縄発、ネット配信の怪談
配信担当の宮城光司さん。「ライブ配信時にはおかしな出来事が起こることもありますが、そういうものだと思って受け入れています(笑)」
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