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[No.1675]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2017年06月01日[No.1675]号

ワイヤーで作る、豪華アクセサリー

 ワイヤーできらびやかな豪華アクセサリーを手作りできる教室が、北谷にあるそうです。講師の方は国内コンテストで入賞するなど、高度な技術を持っているよう。詳細調査をお願いします。

(沖縄市 じゅえるラブさん)

ワイヤーで作る、豪華アクセサリー!?

 豪華アクセサリーを手作り! 女性なら心ときめきますね。調べてみると教室は北谷町字港の「隠れ家教室 ありがとうはうす」と判明。早速オーナーでワイヤーアクセサリー作家の宮平玲子さんを訪ねることにしました。すてきな家で教室を主宰し、オーダーメードでアクセサリー制作も行っているとのこと。楽しみです!

エジプトの世界観を表現

 ネックレス、イヤリングにティアラ…。「ありがとうはうす」に入ると、光り輝く美しいアクセサリーの数々が、ショーケースに並んでいました。笑顔で迎えてくれた美女が宮平さん。天然石とワイヤーだけでできた華麗な作品に「素晴らしい!」という言葉しか出て来ず、何度も息をのんだ調査員。

 特に印象的だったのが、赤い石が輝きを放つ「RED・溢れるおもい」という名の作品。「AJCクリエイターズコンテスト2016」という権威あるコンクールで、佳作に選ばれたそうです。すごい!

 「実は同コンテストで今年、審査員奨励賞をいただいた『エジプトの太陽』という作品もあります。でも展示会に貸し出し中で、ここにはなくて」と宮平さん。

 写真を見せてもらっただけで、まぶしさが伝わってくる程のゴージャス感。エキゾチックな雰囲気も感じられますが、どんな気持ちで作ったのでしょうか?

 「エジプトの太陽というキーワードが、頭の中に下りてきたんです。自分でも理由はわかりません(笑)。そのキーワードをもとにツタンカーメンの母・ネフェルティティをイメージして、ラピスラズリを使ったゴールド系に仕上げました。見ているとエジプトの世界観が伝わり、評価を得られたと思っています」

 キーワードが突然頭の中に浮かび創作意欲が湧く、という宮平さんの芸術的な感性に驚いた調査員。それ以上にびっくりしたのが、ワイヤーを曲げながらイメージ通りのアクセサリーをコツコツと形にしていく宮平さんの才能です。

 「専門学校に行った経験などないので、アクセサリーのデザイン画が描けないんです。作りながらパーツを合わせていきます」と笑いながら話しますが、イメージを思い浮かべながら各パーツのデザインや大きさを考え、左右対称に作るテクニックは並大抵ではありません。天性の才能が開花したのでしょう。

悲しみ乗り越え行動

 「私はパート勤めをしていた主婦でしたが6年前に主人を亡くし、それからは好きなことをやろうと決め実践してきました。もの作りが好きだった気持ちを大切に、40歳過ぎてアクセサリー作りを学び、自分のライフスタイルを見つけたんです」と宮平さん。

 かつての自分と同じ境遇に置かれた女性に対して、「メークが好きならドラッグストアでアルバイトしながら化粧品の知識を得る、おしゃれ好きならブランド服を着てふさわしい教養も身に付けるなど一歩ずつ前進し、好きなことを生活に取り入れてほしい」と、エールを送ります。

 育児や家事に仕事と日々いろいろありますが、心ときめくことを見つけ、行動を起こしてほしいと願う宮平さん。キラキラと輝く女性たちの魅力を引き立てるアクセサリーを作ったり作り方を教えるのが、生きがいになっているようです。

 調査の締めに宮平さんが見せてくれたのは、最新作「ホワイトエンジェル」。繊細ながら重厚感のあるネックレスにうっとり。すてきな手作りアクセサリーに触れ、心が豊かになった調査員でした。





「隠れ家教室 ありがとうはうす」 北谷町字港6-15 (木・金・土 営業) ☎098-927-9990

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ワイヤーで作る、豪華アクセサリー
「ありがとうはうす」オーナーの宮平玲子さん。ホンマルラジオ沖縄局の番組内で思いを発信中
ワイヤーで作る、豪華アクセサリー
赤い石が印象残す「RED・溢れるおもい」
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高評価を得た「エジプトの太陽」。宮平さんの作品は、ベルギーの「アントワープ王立美術館改装記念画集 2019」に掲載予定
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100時間をかけ制作した、最新作「ホワイトエンジェル」
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