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[No.1641]

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「島ネタCHOSA班」2016年10月06日[No.1641]号

ニットで沖縄名物を再現

 県内に、毛糸でいろいろなものを作ってしまうニットクリエイターがいるのをご存じですか? ZAORIC(ザオリク)さんという方で、沖縄そばやタコライス、そしてガジュマルまで作ってしまうんです。ぜひ見に行ってください!

(那覇市 Mさん)

ニットで沖縄名物を再現!?

 ニットでタコライス? ガジュマル? 一体どういうことなんでしょうか?

森羅万象を毛糸で表現

 百聞は一見にしかず。ニットクリエイター・ザオリクさんに会いに行ってみました。

 訪れたのは、北谷町北前のTシャツ・雑貨店「TELEFORGE(テレフォージ)」。ドアを開けると調査員の目に飛び込んできたのは、お店の天井にまで届くガジュマルの樹。

 って、もしや、これがニットのガジュマル!? よく見ると、確かに毛糸で編まれています!

 店内を見渡すと、ニットで編まれた作品がぎっしり。沖縄名物を集めたと思われるカウンターには、ニットの沖縄そば、ナーベーラー、紅いもタルト、のーまんじゅう…。沖縄そばは、お箸や三枚肉、つけあわせのなますまで再現するという凝りよう。

 そして極めつけは、タコライス。ライスの上には、タコスミート、レタス、チーズ、トマト。確かにこれはタコライス! すべて毛糸で編まれたとは思えないリアルさです。

 さらには、サンゴ(こちらもすごい再現率)やイグアナ、ドラゴンまでも。もはやニットで編めないものはない、というぐらいの勢い。

「うわっ」と言われたい

 というわけで、これらの作品を編んだニットクリエイター、ザオリクさんとご対面です!

 本名は植月沙織さん。ルーツは沖縄ですが、子どもの頃は神戸で育ったというザオリクさん。関西弁混じりのアクセントで、元気に解説してくれます。

 「子どものころから、趣味でかぎ編みをやっていたんですが、今のような作品を創り始めたのは5年くらい前からですね」

 きっかけは、姉の明日香さんに「かぎ編みができるなら何か編んでみれば?」と勧められたこと。「私は普通の編み物だと飽きてしまうんです。何か沖縄っぽいモチーフを…ということで、思いついたのがイラブー(笑)。病院の待合室で編んだのですが、隣に座ったおばあに『何を編んでいるの?』と怪しまれました(笑)」

 それをきっかけに、ニットクリエイターとしての才能が開化。沖縄名物シリーズをはじめとするユニークな作品の数々が生み出されました。

 「『なんでそれニットなん?』と思うような、面白いもの、ワクワクするようなものを創りたいという気持ちでやっています」

 沖縄名物シリーズのほかには、目玉がたくさんついた帽子や、毛糸でひげを表現した帽子など、シュールな作品も。自由な発想に驚かされます。

 「作品の素材は、毛糸のみ。糸や針でつなぎ合わせてはいません。ほどくと1本になりますよ。私は手が早いみたいで、編むこと自体はそんなに時間がかからないんです。ガジュマルも1週間ぐらいで編みました。編み図も書かず、一発勝負。うまくいけばすぐ仕上がりますが、何度もやり直すこともありますね」

 まさに天才肌といった感じですが、作品の展示・販売を行う「テレフォージ」で店番を行うかたわら、手が空いている時にはひたすら何かを編んでいるそう。熟練の技のなせるところでもあるのですね。

 「お客さんは、キャハハ、ウフフと喜んで帰りますよ。『うわっ!』と言われたら『よかった』と思って、次は何を編もうかな? という気持ちになりますね(笑)」

 一本のかぎ針だけで、豊かな作品を次々生み出すザオリクさん。これからどんな作品を創り出してくれるのか、楽しみです!



TELEFORGE(テレフォージ) 北谷町北前283
☎098(880)9477

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ニットで沖縄名物を再現
サンゴをモチーフにした作品を手に、自作の帽子をかぶったザオリクさんこと植月沙織さん。
ニットで沖縄名物を再現
ニットで編まれた沖縄名物の数々。細かい部分まで表現されています
ニットで沖縄名物を再現
大作・ニットのガジュマルの横に立つザオリクさん
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