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[No.1372]

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「島ネタCHOSA班」2011年07月14日[No.1372]号

ポーク玉子おにぎりは、ハワイ生まれと耳にしたのですが、本当でしょうか?

もうすぐ土用の丑の日ですが、沖縄独特のうなぎの食べ方などあるのでしょうか(2011年07月14日掲載)

うな丼「セ・ボン」!?
(那覇市、男性)

 土用の丑というと「うなぎ」。この暑さに「うなぎ」と聞くと、夏バテもふっとんじゃいそうだね。

 二の丑

 「土用」は立春、立夏、立秋、立冬の直前18日間のことをいい年に4回ある。「土用の丑」というと、一般的には夏の土用を指すようだ。今年は土用の間に2回丑の日がある。21日が「一の丑」、8月2日が「二の丑」になっている。何か特別なことをするのだろうか。こういったことを頭に入れ調査員はうなぎ屋に行った。

 尋ねたうなぎ屋は那覇市松尾、市場本通りの中にある「味の店 ぼんぼん」。地元客、観光客にも人気で、1975年からうなぎの専門として店を構えている。

 店主の大城繁さんに「土用の丑の日」に沖縄独特の「うなぎ」の食べ方はあるのか聞いてみた。

 一般的にうなぎの蒲焼を「丑の日」には食べるが、関東風、関西風がある。関東風は背開きで蒸す。関西風はお腹をさばき深めに焼いていく。「ぼんぼん」では背開きで、蒸さずに深めに焼いていく。これは九州一般の食べ方でもあるようだ。ただ「沖縄風」というのはなくて、大城さんは「店によって焼き方が違うのでは」と言う。

 調査員は「ぼんぼん」のうな丼を食べたが、身がしっかりして歯ごたえがある。甘辛のたれとごはんがちょうどいい具合に混ざって口の中においしさが広がった。またうなぎのきもが入った赤だしも濃すぎず、いい組み合わせだった。余談だが「ぼんぼん」の店の由来は先代がフランス語で「おいしい」を意味する「セ・ボン」から取ったそうだ。うな丼は「セ・ボン」だった。

 栄養価高い

 毎年、「土用の丑の日」は一息つくひまもないほど忙しい「ぼんぼん」だが、大城さんは「必ず土用の丑の日ではなく、土用に入るといつでも食べてほしい」と呼び掛ける。

 「土用の丑の日にうなぎを食べる」という習慣は、江戸時代に平賀源内が夏に売れない「うなぎ」を丑の日に「う」のつくのを食べると夏負けしない、とうなぎ屋にアドバイスしたことからと言われている。最近は、スーパーなどが夏だけでなく、春、秋の「土用の丑の日」もPRして「うなぎ」を売っているらしい。

 このように「うなぎ商戦」も活発だが、大城さんは「うなぎは栄養価の高い食べ物。ビタミンはC以外が含まれている。疲れた時はすぐに効くし、持続性もある」とその良さを強調する。大城さんが言うようにうなぎの成分にはたんぱく質、脂肪、ミネラルが含まれている。

 大城さんは「あまり知られていないが、コレステロール抑制効果もある」と付け加えた。また老化防止効果のあるコラーゲンも入っているようだ。このように栄養価値が高いのでインフルエンザが流行したときには弁当に買って帰る人もいたという。

 調査員も時代小説などで、「うなぎを食べて滋養をする」という描写があったのを思い出した。「うなぎ」は万葉集でも、大伴家持が夏やせした男に「うなぎを食べて元気を出せ」と詠んだ歌がある。古代から「体にいい」という評判の食べ物だったのだ。

 今年は6月で猛暑日を記録したところが昨年の13倍もあったという。加えて「節電の夏」で、暑いからといってクーラーを付けっぱなしにはできない。バテそうになったら、栄養価も高く、暑さにもこたえない「うなぎ」を味わってみては。


うな丼「セ・ボン」!?
歯ごたえのあるうなぎの身、「ぼんぼん」のうなぎの蒲焼
うな丼「セ・ボン」!?
「ぼんぼん」店主の大城繁さん
うな丼「セ・ボン」!?
たっぷり身のあるうなぎを焼く
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