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[No.1726]

  • (金)

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「表紙」2018年05月24日[No.1726]号

先端的オフィスで創造力を発揮

能力引き出す環境を整備
株式会社モノクラム

 ブラウンを基調とした空間に、おしゃれなソファ…。流行のカフェのようだが、れっきとしたオフィスの一部だ。社員の約9割がデザイナーというクリエイティブ集団「株式会社モノクラム」。その先端的なオフィスを訪ねた。

 「えっ、ここが本当にオフィス!?」―。招き入れられた瞬間、思わずこんな言葉がこぼれた。  洗練されたソファやチェアに、デザインやアート関係の書籍がならぶ本棚。奥のテーブルでは、若者たちがなごやかに談笑する。しかし、ここはカフェではなく、オフィスの一部。くつろぐ若者たちは、社員である。



9割がデザイナー

 「オフィス全体は2つの空間に分かれています。1つは、今ご覧になっている6階のリラクゼーションエリア。もう1つは、デザイナーたちが仕事を行う4・5階の執務エリアです」

 こう話すのは、株式会社モノクラムの代表取締役、洲鎌未寿(みず)さん(38)。洲鎌さんは、2017年4月に代表取締役に就任。同年7月に移転してきたこのオフィスのコンセプトを立案し、インテリアの設計まで担った。

 モノクラムは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で、ユーザーの投稿の合間に表示される「インフィード広告」に特化した制作会社だ。SNSのユーザー分析を活用した先端的な広告手法であるインフィード広告に特化した制作会社は、全国でも類を見ないという。

 130人の社員のうち、約9割がデザイナー。株式会社サイバーエージェントグループの一員として、同社のインフィード広告を一手に担う。クライアントには、全国規模の大手企業が名を連ねる。

 オフィスを貫くコンセプトは、「デザイナーファースト」。デザイナーが働きやすく、成果を上げられる環境を作りだすことを目的に空間がデザインされているという。

毎日が勉強

 4・5階の執務エリアに案内してもらった。ドアを開けると、リラクゼーションエリアとは一転、ピーンと張り詰めた空気が流れる。

 印象的なのは、デザイナーたちの顔。モニターを見つめる引き締まった表情からは、彼・彼女らが高い集中の状態にあることがうかがえる。制作途中の作業を他人に見られるのを嫌うデザイナーも多いため、1人1人の作業スペースを広く設定。気が散漫になりやすい蛍光灯は避け、調光ライトで集中しやすい明るさに調整するなど、デザイナーへの配慮は徹底している。

 恵まれた環境だが、その分求められる成果は高い。

 「インフィード広告は、ユーザーの動きが目に見えて数字で分かる。ユーザーの反応が鈍ければ、アップしたその日に取り下げることもある」とチーフデザイナーの屋宜さくらさん(28)。仕事にはスピード感が求められ、変化も激しいため「毎日が勉強」と話す。

 社員の平均年齢は26歳。大半が県出身者で、未経験者からの採用も多い。新しい分野ゆえに、経験よりも意欲がものをいう。

 若者の働き方や職場環境を巡り、暗いニュースが取りざたされる昨今。モノクラムが見せてくれる未来のオフィス、未来の働き方の姿に、希望を感じた。

(日平勝也)



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株式会社モノクラム
デザイナーたちが作業を行う執務エリア
株式会社モノクラム
リラクゼーションエリアには、デザインやアート関連の書籍が並ぶ大きな本棚も
株式会社モノクラム
休憩中に自由に使用できるリラクゼーションエリア
株式会社モノクラム
ちょっとした打ち合わせに最適なスタンディングテーブル
写真・村山 望
株式会社モノクラム
6階リラクゼ―ションエリアには、カフェテリアスペースも併設。社員に無料でドリンクを提供している
株式会社モノクラム
5階の執務スペースで作業中だった高良真帆さん(上)、ロレンゾ マーク パウロさん(右)。希望者はバランスボールをイスとして仕事をすることもできる
株式会社モノクラム
代表取締役の洲鎌未寿さんとチーフデザイナーの屋宜さくらさん
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