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[No.1605]

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「表紙」2016年01月28日[No.1605]号

母娘燦燦

母娘燦燦 — おやこ さんさん — 42



マザーリーフ オーナー 與那覇 美江子さん
ハンドメード作家 alohana 岸本 さやかさん

生活をエンジョイ!

 うるま市昆布の「ぜんざい家 マザーリーフ」は、幅広い層に人気の有名店。オーナーの與那覇美江子さん(55)が、パーラーから始めたぜんざいの専門店だ。昨年9月には「カフェ&ハワイアン雑貨 マザーリーフ」もオープン。次女の岸本さやかさん(33)が、趣味のフラをきっかけに始めた雑貨の店を美江子さんが引き継ぎリニューアルした。店内には母娘のハンドメード作品の他、雑貨小物などが並ぶ。さやかさんは「お母さんは仕事と主婦業の両立がうまくできている。私にはとてもまねできない」と話す。フラが好きだという2人は近々ハワイ行きを計画中だ。



明るい未来 描けるように

 「ぜんざい家 マザーリーフ」の前身、「パーラー アップル」がオープンしたのは今から26年前。それまで美江子さんは子育てをしながら、サービス業を中心にさまざまな職に就いた。いつしか自分でもできる商売をしようと考え、料理やお菓子作りの腕を生かせるパーラーを始めることに。当初、隣で建具屋を営む夫の勉さんは、美江子さんが忙しくなると走ってきて手伝ってくれたという。

 やがてコンビニエンスストアを開業することになり、パーラーはいったん閉店。すぐに再開する予定はなかったが、「ぜんざいやらないの?」との声が多かったため間もなく再開し、長女のさつきさんに店を見てもらうことにした。美江子さんはコンビニエンスストアの店長、次女さやかさんはマネジャーを務めながらパーラーを手伝った。

 その後、店名を「マザーリーフ」に変更。「葉からたくさんの芽を出して伸びていくマザーリーフが、お母さんにぴったりだと思って。繁栄していくイメージもあるし」とさやかさん。店は次第に忙しくなっていった。



輝いている母がいい

 20歳で結婚した美江子さんは、3女1男に恵まれた。さやかさんが幼少のころは生活が苦しかったという。

 「遊びにいく場所はお金のかからない海や公園ばかりだったけど、家族でおにぎりを作って出掛けるのが楽しかった」とさやかさんは振り返る。

 高校卒業後、アパレル関係の仕事を経てコンビニエンスストアのマネジャーをしていた21歳のとき、さやかさんは結婚。2人目の子どもを授かったのを機に退職した。一時期、マネジャー業の合間に取得していたネイルの資格を生かして自宅で仕事をしていた。だが、子どもが熱を出すなどして客に迷惑を掛けてしまうことから、長くは続かなかったそうだ。

 そんなとき、習っていたフラの衣装作りをきっかけに世界は広がった。洋裁が好きだったわけではないが、ミシンを買ったことでいろいろなものを作れるかもしれない、と思いハンドメードの楽しさに目覚めたという。バッグ作りもすべて独学から始まり、今では店に納品する他、ネット販売も行う。

 あるとき、さやかさんは美江子さんに対し、「もっとやりたいことをやっていいんだよ」と伝えたことがある。

 「ずっと„お母さん“でいられると、その存在が重くなってきますよね。やっぱり輝いているお母さんの方がいいと思ったんです」。

 娘の言葉に気付かされたという美江子さんは、「それまでは子どもと仕事のことしか頭になかった。もっと楽しそうにしている姿を見せる方がいいんだと思うようになりました」。

家族で力を合わせて

 将来は沖縄とハワイの懸け橋になるようなことをしたいというさやかさん。「具体的なビジョンはまだ見えていませんが、例えば調和・謙虚などアロハスピリッツといわれる心の在り方を子どもたちに伝えていきたい」と話す。

 一方、美江子さんは「子や孫たちに、明るい未来を見せられる生き方をしようと主人と話しています。じーじ、ばーばがいつも笑っている姿を見せて『頑張れば、こんなにいい人生があるんだ』って希望を与えてあげられるように。だから今、思う存分、生活をエンジョイしていますよ」と目を輝かせる。

 一人で始めたパーラーは、行列ができる店にまで成長し、カフェを併設した雑貨店もできた。コックの経験を持つ夫の勉さんは建具屋を閉め、美江子さんと共に働くことを決断。現在ぜんざいの店を手伝う三女のさゆりさん同様、心強い存在となるはずだ。

 家族はこれからも力を合わせ、ますます繁栄していくことだろう。

(﨑山裕子)



プロフィール

よなは・みえこ
1960年、旧石川市(現うるま市)出身。20歳で結婚し、3女1男に恵まれる。30歳で「パーラー アップル」をオープン。その後、コンビニエンスストアの経営に乗り出す。昨年9月に「カフェ&ハワイアン雑貨 マザーリーフ」をオープン。今年3月に2階から1階に移転し、現在改装中の「ぜんざい家 マザーリーフ」と同時にリニューアルオープン予定

きしもと・さやか
1983年、旧石川市(現うるま市)出身。19歳のときにミス石川のミスオーシャンに選ばれ、県内外で活動しながらコンビニエンスストアのマネジャー業を務める。現在はalohanaとしてバッグ作りにいそしみ、ネット販売(alohana0917.thebase.in)も手掛ける。2男1女の母

ぜんざい家 マザーリーフ
カフェ&ハワイアン雑貨
うるま市昆布941-1
☎098-972-3769



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伊狩 典子さん 伊狩 麻澄さん
母娘そろってフラが趣味だという與那覇美江子さん(左)と次女の岸本さやかさん。店内はハワイアンミュージックが流れ、南国ムードが漂う=うるま市昆布「カフェ&ハワイアン雑貨 マザーリーフ」
写真・村山 望
伊狩 典子さん 伊狩 麻澄さん
1995年の家族旅行
伊狩 典子さん 伊狩 麻澄さん
フラを楽しむさやかさん(前列右)
伊狩 典子さん 伊狩 麻澄さん
ミスオーシャンとして県外でPR活動をしていたころのさやかさん
伊狩 典子さん 伊狩 麻澄さん
美江子さんの作ったワンピースを着る3姉妹と長男
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