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[No.1780]

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「島ネタCHOSA班」2019年06月13日[No.1780]号



 たまに仕事で与那原町の国道331号を通るのですが、与那原警察署の近くに「昭和博物館」という看板が掲げられた建物があるのが気になっています。詳しく調べてもらえませんか?

(那覇市 昭和生まりさん)

与那原町に昭和の博物館が!?

 ほう、昭和博物館ですか。いったいどんな博物館なんでしょうか?

懐かしの品々ぎっしり

 与那原警察署から国道331号を南城市方面に少し進むと…。「昭和博物館〜私はレトロ〜」と書かれた看板を発見!

 ショーウインドーには、カエルのケロヨン、ベティ・ブープなど、昭和を彩った懐かしの名キャラクターの人形たちが所狭しと並んでいます。見上げると、マスコットキャラ・ソニー坊やが描かれた看板も。調査員は思わず「懐かしい〜」と驚喜!

 扉を開けると、中にはレトロな品物がぎっしり。柱時計、蓄音機、電話機、ブリキのオモチャ、ビニール人形、殺虫剤の噴霧器…。しかし、これらはほんの一部。全て列挙していたら、とても紙面が足りません。

 奥のほうには、なんと、昭和の駄菓子屋の店先も再現。お菓子の缶やホーローの看板、ジュースのビン、公衆電話の赤電話、レジスターまでそろい、タイムスリップして当時の駄菓子屋に迷い込んだよう。

 長い時を生き抜いてきた古いものたちが醸し出すオーラは、まさに異空間。数々のレトロな品物に見とれる調査員を、店の奥から館長の徳村政健さんが出迎えてくれました。

骨董品の持つ癒やしパワー

 徳村さんは、20年ほど前に名古屋で仕事をしていた時に骨董品を集め始めたそう。もともと収集癖があったという徳村さんは、骨董品集めに没頭。2016年、沖縄に戻ったのを機に、生まれ育った与那原町に「昭和博物館〜私はレトロ〜」をオープンさせました。

 博物館に並ぶ展示物はすべて徳村さんが集めた品々。博物館と銘打っていますが、基本的にはアンティークショップで、販売も行っているとか。品物の数を聞いてみると、「何万とあると思うが数えきれない。数えないほうがいいよ(笑)」との返事が。柱時計だけでも70個あり、中には約150年前の品も。

 多くの柱時計は現役で、時報も鳴ります。それぞれ個性のある時報が次々と鳴り響くさまは圧巻。「時報を聞きにだけ来る人もいるよ」と徳村さんは話します。

 博物館は、入場料(大人500円、小・中学生300円、ワンドリンク込み)を払えば、閲覧は自由。例えば蓄音機を回して、実際に音を聴くことなどもできます。ガラスケースの中に並ぶ品物も、徳村さんに声をかければ見せてもらえるそう。

 「おばあちゃん、お母さん、子どもの3人が来たら、おばあちゃんが元気になる」と徳村さん。おばあちゃんが昔を思い出して冗舌に語り始め、昔のことがよく分からないお母さんは逆に静かになってしまうのだとか。分かる気がしますね(笑)。

 徳村さんは来場者とコミュニケーションを取ることも好きで、子どもたちと「これ、何に使うか分かる?」と対話しながら解説することも多いといいます。何に使うか分からないものや興味があるものがあったら、ぜひ徳村さんに聞いてみましょう。その品物にまつわるさまざまなエピソードが飛び出しますよ。

 夜はレンタルスペースになり、6人以上で貸し切りが可能。お誕生日会や模合などの集まり、ミニライブが開かれることもあるとか。

 「古い物は、人の愛情を受けている。骨董品を見ていると安らぐのは、そのエネルギーに癒やされているんじゃないかと思う」としみじみ語る徳村さん。「博物館の中は異空間。日常生活に少し疲れたら、息抜きにきてください」と笑います。皆さんも、骨董品に囲まれ、癒やしの時間を過ごしてみませんか?



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与那原町に昭和の博物館が!?
館長の徳村政健さん
与那原町に昭和の博物館が!?
博物館の奥には、昭和の駄菓子屋の店先を再現
与那原町に昭和の博物館が!?
柱時計のコレクションも充実。いっせいに時報が鳴り響く瞬間は圧巻です!
与那原町に昭和の博物館が!?
入館者がまず最初に興味を示すという入口付近に置かれたレトロな電話機。子どもたちには館長の徳村さんが「これ、何だと思う?」と質問してコミュニケーションを取ることもあるとか
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