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[No.1563]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2015年4月2日[No.1563]号

着せ替えシーサー現る

 浦添運動公園の向かいに、かなり凝った衣装を着ているシーサーがあります。時々、衣装も変わります。気になるので、ぜひ調べてください。

(宜野湾市 カイルおじさん)

着せ替えシーサー現る!?

 衣装が変わるシーサー? 「私のシーサー」のコーナーも担当している調査員。どこに行ってもシーサーのチェックは怠りませんが、着せ替えをするシーサーの存在は初耳です。これは、確かめなければ!

衣装はオーダーメード

 浦添運動公園に到着すると、国道330号を挟んだ反対側に服を着たシーサーを発見しました! 頭にリボンを付け、チェック柄の衣装に身を包んでいます。土台には「しーさーびー48」という張り紙。これは、シーサー界のアイドル? 隣にあるもう1体はファンの出で立ち。「しーさー推し」のハチマキを頭に巻いています。ショルダーバッグや双眼鏡まで持たせていて、ユーモアが満載。さっそくシーサーを置いている会社に突撃取材開始です。

 県内でアミューズメント事業を運営するイースペースの仲宗根清至さん、運天あすかさん、粟國智子さんの3人が対応してくれました。同社では、去年の12月からシーサーに服を着せているそうです。 「道行く人たちに楽しんでもらおうと、花壇の花を毎月植え替えていたのですが、シーサーに飾り付けをしたらもっと楽しんでもらえるのではないかと思って始めました」と仲宗根さん。

 衣装は社内で話し合って決めているそうで、12月はサンタクロースの衣装、1月は羊の被り物、2月は目の前の公園が東京ヤクルトスワローズのキャンプ地だったことから、同球団のユニホームを着せていたそうです。

 「会社の前を通る人や取引先からも評判が良く、写真を撮る人も多いです」と運天さん。

 しかし、この凝った衣装はどこで手に入れるんですか?

 「衣装はデザイン部門が製作しています。私たちが考えた案を印刷、加工までしています」と粟國さん。

 オーダーメードの服を着せてもらえるなんて、うらやましい限りです!

 現在、次の衣装を社内で検討中。今後どんな衣装になるのか楽しみですね。

 取材を終えて、編集室に戻ると、読者から電話が。「牧志のマックスバリュにユニークな衣装を着たシーサーがあります」。これはグットタイミング。行くしかないでしょう

観光客にも大人気

 マックスバリュ牧志店に着くと、入り口の両脇には着物を着た2体の大きなシーサーが鎮座。身長1・3メートルはあるでしょうか。迫力満点です。

 店長の金城良謹さんに話を伺ったところ、シーサーに衣装を着せ始めたのは、昨年12月からだそう。

 「従業員からのアイデアがきっかけでした。クリスマスの飾り付けをしていたところ、シーサーの周りが寂しいから何か着せようということになったんです」

 取材時に着ていたのは、旧正月のシーズンに合わせた着物。初回の12月はサンタクロースの衣装だったそうです。

 それにしても、こんなに大きなシーサーの衣装を用意するのは大変じゃないですか?

 「今回の着物は特別に作りましたが、人間サイズなので、普通に売っている服が使えるんです」と金城さん。

 なるほど。逆に衣装は選びがいがありそう!

 お客さんから「入り口のシーサー、かわいいね」とレジで声をかけられることもしばしば。観光地の国際通りから近い同店。国内外からの観光客にも好評だといいます。

 現在、次の衣装を構想中。暑くなる季節に向けて、いろいろなアイデアが出ているそうです。

 今後も季節に合った衣装を着せていく予定で、「年5、6回のペースで考えています」と笑顔で語る金城さん。次の展開に目が離せないですね。ぜひ、多くの人に楽しんでもらいたいと思う調査員でした

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着せ替えシーサー現る
(左から)運天あすかさん、仲宗根清至さん、粟國智子さん
着せ替えシーサー現る
「しーさーびー48」ファンのシーサー。ショルダーバッグと双眼鏡も装備
着せ替えシーサー現る
しーさーびー48。「ポニーテールとシーサー」のCDが好評発売中のようです
着せ替えシーサー現る
金城良謹さん
着せ替えシーサー現る
旧正月バージョンの衣装。メスのシーサーの耳元には花が
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