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[No.1861]

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「表紙」2021年01月07日[No.1861]号

チームでも個人でも活躍!結成15周年の個性派役者集団
TEAM SPOT JUMBLE チーム スポット ジャンブル

目指すのはエンタメ界に生き残るプロチーム

 マルチパフォーマーを募った沖縄オーディションの合格者によって結成された、「TEAM SPOT JUMBLE」(チーム スポット ジャンブル/以下TSJ)。ジャンルを問わないパフォーマンスをごたまぜに(ジャンブル)してスポットを浴び、輝きを増そうという思いで名付け、2006年に旗揚げした劇団だ。主宰者の津波信一さんはじめメンバーは、舞台はもちろんテレビやラジオ他で幅広く活躍中。津波さんを中心に現状や展望などを聞いた。

 「9人全員を尊敬しています」と話を始めた津波信一さん。2004〜5年に三宅裕司さんが主宰する東京の劇団スーパー・エキセントリック・シアターが沖縄でオーディションや公演を開催し、その参加者で結成したのがTSJだ。早速メンバーを紹介しよう。

 津波さんいわく、ストイックに突き詰めるのが島袋寛之さん。外部から声がかかる機会も多いという。「新しいエンターテインメントの発信を続けます」と島袋さんは語る。

 「全てが平均点以上の大活躍中の男」と津波さんが太鼓判を押すのは、3割物まねで知られるオッディこと小渡俊彰さん。「ミーハーなので物まね以外も大体3割」と笑い、「みんなで一緒に舞台を作るのが好きです」と述べた。

 比嘉恭平さんは、出身地である名護市の児童劇団で演技指導を行う。「地元の期待に応えながら、できる事を頑張ります」と真面目に宣言したが、実はドジな素顔を持つ愛されキャラなのだとか!?

 『琉神マブヤー』のガナシー役で脚光を浴び、19年にオーディションで人気アニメの声優役にも選抜された末吉功治さんも劇団員。「TSJの看板を背負いながら個人の仕事にも挑戦します。本土との仕事がネット経由でできる時代。アンテナを張ります」と前向きだ。

 多数のドラマや舞台に出演し「ムードメーカーの名脇役」と津波さんが説明する与那嶺圭一さんは、「楽しい事が大好きなので、主役のそばでワイワイしたい」と笑顔を見せた。

 新鮮なエッセンスを運ぶニューフェイスとして期待されるのが蔵元利貴さん。「声が高い事をいじられてうれしかったんです。面白い人が集まっている劇団ですよ」と居心地の良さを感じている。

 「琉球トム・クルーズ」という別名で全国的な知名度を持つ村山靖さん。そっくりさんとして4回もトム本人に会ったという。「この劇団は天才の集まり。みんなを支えられる存在になりたいです」と話す村山さんに、「キャラクターや経験を村山流で表現する伸び代のあるうらやましい存在」と津波さんは期待する。

空気のような商売

 10人の劇団員中2人が女性。以前バンド活動をしていたナツコさんは、「歌う事が好きですし自分の武器は音楽。劇団でも生かしていきたいです」とキラキラとした表情で語る。

 「今どきの女の子だからつらくてすぐ辞めるだろう」と津波さんに思われていた宝眞榮日也美さんは、持ち前の根性で積極的に活動を続ける。「必死でやって少しずつ楽しさが分かってきました。何ができるのかを常に考えています」と前を見つめる。

 ハングリー精神から来る個々の努力を認める津波さんは、CM他で続けて劇団員の顔がテレビに映るのを見て涙が出るほどうれしかったそう。

 「初めてテレビに出た時を思い出し、劇団として一歩踏み出したと実感しました。僕らの活動は形や色がない空気商売。見えなくても沖縄の人に活力を与えていると信じます」

人と人に恵まれ30年

1990年代のバラエティー番組『お笑いポーポー』で県民のスターになった津波さんは、今年芸歴30年を数える。

 「深夜番組なのにすごい視聴率で、沖縄の人は夜眠らないと思えました(笑)。忙しくなって売れる感覚は楽しかったですよ。あれから30年。この仕事を続けられている僕は運がいいんでしょうね。TSJが今後続く中、OB顔で威張りながら劇団員に会いに行きます」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 エンターテインメントは必要不可欠で、携わる人間が自信とプライドを持つ世の中にしたいとビジョンを掲げる津波さんと共に歩むTSJ。15周年の今年も来年以降も注目したい。

(饒波貴子)



<インフォメーション>
文化庁・日本劇団協議会主催
令和2年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業
演劇人交流育成公演 in 沖縄
リーディング公演「アカハチ」
日時:1月22(金)〜23日(土)19時開演
会場:アトリエ銘苅ベース(那覇市銘苅)
料金:前売り1500円(税込み/全席自由/間隔を空けたディスタンスシート)
※TSJより末吉功治が脚本を担当、宝眞榮日也美と蔵元利貴が出演。
問い合わせ:☎︎098-898-1739

<プロフィール>
TEAM SPOT JUMBLE

(チーム スポット ジャンブル)
2006年に旗揚げ、「演劇・エンターテインメントの創作と発展」を目指す津波信一主宰の劇団。21年6月に15周年を迎える。
※最新情報はこちら!
https://www.spot-jumble.com/
Twitter @TEAMSPOTJUMBLE
Youtubeは「チャンネルTSJ」で検索


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 2021年に旗揚げ15周年を迎える「TEAM SPOT JUMBLE」は、 俳優・タレントの津波信一(つは・しんいち)さんが率いる劇団。10人全員の集合がかない、思いを聞いた。写真は津波さんを中心に前列左から宝眞榮日也美(たまえ・ひなみ)さん、ナツコさん、島袋寛之(しまぶくろ・ひろゆき)さん、与那嶺圭一(よなみね・けいいち)さん、村山靖(むらやま・やすし)さん、蔵元利貴(くらもと・かずき)さん、比嘉恭平(ひが・きょうへい)さん、末吉功治(すえよし・こうじ)さん、小渡俊彰(おど・としあき)さん。=2020年12月10日、宜野湾市内の稽古場で撮影
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