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[No.1374]

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「表紙」2011年07月28日[No.1374]号

うちなー未来創る 1

熱血監督 伸ばそ 2(2011年07月28日掲載)

親子で指導、頂点目指す
浦城小学校「浦添タイガース」上原靖三総監督  上原幸治コーチ

 県内少年野球の強豪「浦添タイガース」。九州大会をはじめ県、地区・ブロック大会など各種大会の優勝回数は150回を超える。チームのOBには甲子園出場者も数多く、球児にとってあこがれのチーム。少年野球一筋、指導歴30年を超える上原靖三総監督とコーチ13年目の次男・幸治さん親子で、チームのレベルアップを図る。結成33年目。子どもたちの心をつなぎ全国の頂点を目指す。

無限の可能性引き出す

 野球が盛んな沖縄県。2010年の全国大会で興南高校春夏連覇をはじめ、沖縄尚学高校の2度の全国制覇など全国トップレベルの実力を誇る。

 小学生にも人気のスポーツで、登録チームも多い。実力伯仲し各地区の大会を勝ち抜くのも容易ではない。そのような厳しい状況の中にあっても浦添タイガースは投攻守のバランスがとれたチームで毎年、優勝争いに加わる。

 30代前半からチームの指揮を執り、今年で33年目となる上原靖三総監督。実績は誰もが認める。普段は常に笑みを絶やさず、優しい表情で子どもたちを見守る。が、ユニホーム着ると勝負師に転じる。

 「チームの目標は常に優勝」と上原総監督。「高い目標を掲げることにより、子どもたちは努力する。厳しさに打ち克ち、それが達成できた喜びが大きな自信となり、生活態度にも表われる」と強調する。

 練習日は月水土。小学校のグラウンドはタイガースを含めた野球3チームとサッカーで共有するため、土日フルに使える日は月1回程度。週末のほとんどは各種大会や強豪チームとの練習試合にあてる。

 練習時間は他の実力チームと比較しても多くはない。総監督以下、指導者や部員が高い意識と集中力を持ち、効率よく取り組んでいくかがレベルアップの要因となる。

 「他チームより練習は厳しい」と走攻守を担当するコーチの幸治さん。グラウンドに入ると、まずは大きな声であいさつ。高学年に低学年を交えた3、4人の小グループでキャッチボール、ノックと続く。先輩が後輩の指導も兼ねる。野手の手前でワンバウドさせ距離感をつかむ。打撃、走塁と集中力を欠いたプレーには監督、コーチから厳しい声が飛んでくる。

 衰えぬ情熱

 今年のタイガースは、これまでにないチーム作りに苦労している。メンバーの中心は4、5年生。主力の6年生が病気やけがで離脱。入部希望者も例年と比較して少ない。

 「今年は部員が少なく紅白試合も厳しい。しかしこのメンバーを育て戦うしかない」と上原総監督。一方で、「ここに集まっている子どもたちは原石。磨けば大きく伸びる可能性をひめている」と物静かな口調にも自信をのぞかせる。

 技術面だけでなく、マナーや精神面の指導にも力を注ぐ。上原総監督は厳しい練習の合間に「ファインプレーノック」を行う。あきらめずに最後までボールを追いうまく捕球した部員に対し、プレーを中断。指導者を含め全員で大きな拍手を送る。

 「子どもたちの能力に合わせ十人十色のファインプレーがある。ほめるタイミングを逃さないこと。厳しさもその場限り」と笑みをみせる。

 野球を通して長年にわたり子どもたちの健全育成に尽力してきた上原総監督。功績が評価され、これまでに県や地区、市などから数々の賞を受賞した。

 現在は県野球連盟中南部支部学童部浦添ブロック副支部長をはじめ、多くの役職をこなし組織運営にも携わっている。

 昨年の九州大会では準決勝までの4試合打撃が爆発し、すべてコールド勝ち。準決勝では相手に研究され逆転負けで涙を飲んだ。

上原総監督は「優勝にもう一息のところだったのに悔しい。また一から出直しです」と還暦を過ぎても野球に対する情熱は衰えず、全国の頂点を見据える。 

編集・池原雅史/写真・池原康二


親子で指導、頂点目指す
靖三総監督(右)と幸治コーチ。親子指導で全国頂点狙う=浦城小学校
親子で指導、頂点目指す
チーム紹介
浦添タイガース
 1980年代前半創立。総監督上原靖三、現在部員20人余 練習日月、水、土 全国大会出場2回 九州大
1会優勝3回、その他県大会、地区大会など優勝回数は150回を超える。年間最多優勝11回
親子で指導、頂点目指す
部員に的確な指示を与える靖三総監督(右)と幸治コーチ。
親子で指導、頂点目指す
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