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[No.1832]

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「ワシントコポスト」2020年06月18日[No.1832]号

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慰霊の日に思う

 もうすぐ慰霊の日がやってきます。私は戦後生まれの本土出身者なので沖縄の戦争中のことは知りません。私が慰霊の日にどうこう言う立場ではないのかもしれません。しかし、本土もつらく苦しい日が続いたはずです。慰霊の日とは直接関係ありませんが、戦争に係ることとして私が少年のときに感じたことを書いてみたいと思います。
 祖母は私が23歳のときに亡くなりました。戦争の始まりから終わりまでを経験した当事者です。不思議なのは祖母から戦争について一言も聞いていないことです。それより前のこと、幼くして奉公に出たことなど、それこそ耳にタコができるほど聞かされたものです。しかし、戦争中のことは一言も語らなかったのです。
 祖母は本当に穏やかな人で、感情が激することなど一度もありませんでした。夕方になると家族の遺影の前で毎日お祈りをしていました。きっと人に話すことより大事なもの、話すことができないものを持っていたと思います。私は子どもながらにそう思いました。
 結局、戦争のことは何も聞けませんでした。沖縄で起こったことはつらく悲しい。それは本土も同じではないだろうか。毎年、この時期になると「おばぁ」のことが無性に懐かしくなります。

(沖縄市 ひまひまおじん)

(編コメ)おばあさんは、いったいどんな思いでいたのでしょうか。話は聞けなくても、その様子から何かを感じとっていた子どものころの体験は貴重なものだと思います。

一寸先は光と信じて

 5月28日付「言霊」(うるま市 M・Nさん)に大共感‼ 口を開けば„愚痴り“始める人たちがこのコロナ世にさらに際立つ感じです。
 感染スタートが中国だということを、いまさら責めてももはや意味もなく。世界中に同じ不安、悲しみが広がるこの地球という星。口先だけのダメ出しが、現実、なんの解決になるのでしょう。
 お互いに大人の思いやりを持ち、一歩ずつ進んでいくしかないのでは? 一寸先は闇ではなく「光」を信じて!

(宜野湾市 月・大好きおばさん)

(編コメ)たとえ不安でも、この先には明るい光がある。いつでも希望を持っていたいです。

家の中がスッキリ

 4〜5月はコロナで仕事が休みになり、家ではひたすら掃除ばかりしていました。大みそかの大掃除をしたときより、今がすごくきれいです(笑)。
 家の中をスッキリさせたくて、いろいろな物を断捨離しました。ごみとして出すのではなく、リサイクルなども活用しました。結構要らない物ってあるんだなー、と改めて思いました。気持ちもスッキリ、新たにいろいろなことを頑張りたいと思います。

(糸満市 いちごみるく)

(編コメ)「ステイホーム」で、掃除や片付けをしたという人は多いでしょうね。きれいになると気持ちがいいものです。

カエルの心中

 わが家には、いろんな生き物がいます。タマシダの葉にはナナフシ、カマキリ、ライチの大木には昔からすんでいるキノボリトカゲがいますが、恐竜に似てかわいいと思います。見つけたときは「何しているの?」と声を掛けますが、じっと動かずにいます。自然の中にすんでいるので、ヤモリ、クモ、モグラ、ネズミなどもいて、それらは苦手です。
 ハブにかまれた足は4度も手術して、大きな傷になりました。10年近くになりますが、いまだに痛くて触れません。
 緑の庭は、毎日お花が咲くよう手入れをしています。鉢に水やりしたとき、茶色の小さなカエルがピョンと飛び出てびっくりしてしまいます。訪問客はカエルの合唱を聞いて「カエルも飼っているの?」と聞きます。私は「金魚、グッピー、オタマジャクシ、なんでもいますよ」と言って笑います。
 先日、雨水をためているバケツに茶色の小さなカエルが2匹いました。5㌢ぐらいのメスの背中に、3㌢ぐらいのオスが乗っていました。「あぁ、繁殖の時期なのね」。2〜3日後、様子を見ると、まだバケツの中にいました。2匹はもう離れていました。  数日してバケツを見たら、小さな方のカエルが腹を見せて浮いていました。よく見ると死んでいます。次の日に見たとき、メスは死んだオスと一緒の水の中にまだいました。
 数日後、メスも死んで浮いていました。バケツの水はくさっていました。小さなバケツなので飛び出せるはずなのに…。相手が死ぬまで付き添って、自分も死ぬなんて…。これはカエルの愛なのか? 不思議に思いました。2匹の小さな命、私は穴を掘って埋めました。そしてその夜、私は夢を見ました。
 小学校6年生のころ、好きな男の子の姿を遠くから、ただ眺めていました。文武両道の憧れの君。それが初恋でした。人を好きになるという感情が初めて芽生えた少女のころの夢でした。
 雨水をためた小さなバケツを見るたび、あの小さな茶色のカエルたちを思い出します。小さなカエルの2つの命。死ぬまで一緒に寄り添う純愛を教えられました。自分が忘れた愛の姿でした。

(中城村 花好き)

(編コメ)花と緑に囲まれて、多くの生き物と共に暮らしていらっしゃるんですね。カエルのお話にはびっくりしました。わが初恋を思い出し、純愛を教えられる…。なかなかできない経験です。

ほっこりした話

 私の夫は毎日、仕事帰りの夜7時前後に寄宮から識名トンネル方面へのウオーキングを日課としています。夫はあるときから、トンネル出入口周辺がゴミや木くずやらで、ずいぶん散らかっているなーと感じ始めていたそうです。
 すると、その2〜3日後に、ご夫婦らしき方たちが掃除をしていたようなんです。それも3日間かけて。夫はそれを見て時期も時期なので、離れたところから「ご苦労様です」とお礼を言ったそうです。
 家にいないといけない時ではありますが、みんなが通る道路をきれいにしようと思う方がいらっしゃるんだと思って心がほっこりしました。

(那覇市 T・H)

(編コメ)気になっても自分たちで掃除しようと行動を起こす人は、どのくらいいるでしょうか。そのご夫婦らしき方たちに感謝ですね。

マースクウェーの由来

 5月28日付「年寄りの思い出話」のシークヮーサーの話、とてもおもしろかったです。それで思ったんですが、うちの地域ではカナヘビのことをマースクウェーと呼びます。
 これは「塩(マース)食べる(食ウェー)」の意味なのでしょうか? 詳しい方がいたら教えてほしいです。

(沖縄市 白い風)

(編コメ)「マースクウェー」とは初めて聞きました。どなたか由来をご存じの方はいらっしゃいますか?

恐竜⁉

恐竜に見えませんか? 近くの中学校にある木です。

ワシントコポスト

(那覇市 まる)

(編コメ)うわぁ〜、恐竜だ〜! 鋭い牙で何でも食いつくしてしまいそう!

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