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[No.1809]

  • (金)

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「ワシントコポスト」2020年01月09日[No.1809]号

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食べるということ

 私は18歳で上京し、下宿生活をしていました。遠く沖縄から来たというので、ある日、下宿屋のおじさんが豊島園に連れていってくれました。
 「お昼は用意するからね」と言ってくれましたが、それがおにぎり一個とたくあん一切れでした。18歳のおなかには少なすぎます。
 おなかがすいて、ひもじくて、ひもじくて、豊島園で何を見たのか、どんなふうに帰ったのか。ひもじさばかりが強烈に残る出来事でした。
 時を経て、私は店を経営するようになり、大学生のアルバイトを雇いました。そのうちの一人、S君はまじめで一といえば十を察する、よく気の付く働き者でしたので、ある日、高級焼き肉店でごちそうしました。
 S君は「大人はこんなおいしいものを食べているんだ」と言うので、「君も稼いだらこんなおいしいものが食べられるよ」と話しました。
 S君は大学を半年休学して本土へ季節労働に行き、昼夜働いて100万円稼いできました。そして、高級焼き肉店へ彼女を連れていきごちそうしたそうです。彼は今、地元沖縄のIT企業でバリバリ働いています。
 一方、N君は八重山から出てきて那覇の大学で学んでいる体の立派な野球部員でした。あるとき、店のみんなと居酒屋で忘年会をしました。その居酒屋はご飯がお代わりできるとありました。N君はご飯を7回もお代わりしました。
 おなかが満ちるということは心も満たされ、明日の活力につながると私は思います。わが家で育ち盛りの食欲旺盛な孫たちと囲む食卓は私にとって何物にも代え難い幸せなひとときです。

(那覇市 仲ユクイ)

(編コメ)おいしいものを食べると幸せを感じます。家族と囲む食卓も、親元を離れて初めて幸せだったと感じる人も多いのでは? それにしても下宿屋のおじさんは優しい方だったんですね。仲ユクイさんのおなかはなっていたのかもしれませんが(笑)。

早寝早起き

 10月31日付「頑張る息子」のくくままさんへ。私は現在、60歳です。何といっても早寝早起きです。人間の脳は目覚めてから、2時間後から働くらしいので毎朝6時起床。
 上3人の子どもたちは中学の席次、1、2、5番をキープ。授業に集中しているのでテスト期間中以外は家では勉強しませんでした。お陰で私は勉強しなさいという言葉は言ったことがないです。
 上2人は進学校に行きましたが、ここでも特進クラスに入り400人中8番、もう一人は、クラスで1番、スポーツテストでは400人中4位。2人ともスポーツでは県代表でした。早起きのせいで、全てにおいて一生懸命なのでスポーツもできました。
 一番下の子は、年が離れていたこともあり早寝早起きせずに中学に入りました。初めての席次は35人中28位。後ろから数えた方が早い(笑)。本人と相談して、翌日から早寝早起きすると次はなんと7位。21人抜きでした!
 担任の先生に「何をしたのですか?」と聞かれました。「早寝早起きだけです」と答えました。宿題が残っていても、夜は早く寝て朝方に変えましょう。確実に実力が変わります!

(名護市 きんぴらナイト)

(編コメ)中学1年生のくくままさんの息子さんは、席次がよくなかったため塾通いを始めたとのこと。部活もしているので寝る時間が夜12時ごろになってしまうとつづっていましたね。早寝早起きができればいいのですが、くくままさん、いかがでしょうか?

負けないで

 昨年12月に県道23号(国体道路)で沖縄市山内方面から国道58号方面へ走行する男性の車と、外国人とみられる男が運転するYナンバー車が正面衝突する事故がありました。
 Yナンバー車に乗っていた人は車から降りるそぶりを見せず、突然現場から走り去ったといいます。
 去る11月に私たち夫婦は同じように事故に遭い、遺憾に思っています。名前は分かりませんが、男性、高齢者の方、泣き寝入りしないでください。絶対、温情は与えないでほしいです。私たち夫婦はいまだ通院の身です。

(宜野湾市 ぶっと〜おばあちゃん)

(編コメ)Yナンバー車が逆走して正面衝突した事故ですね? 幸い、事故に遭った男性にけがはなかったようですが、事故を起こして逃げるとは許せません。ぶっと〜おばあちゃんさんとご主人も事故に遭ったとのことですが、早く良くなることをお祈りしています。

癒やしのスズメ

 先日、夫婦で那覇の自宅から中部までのドライブ途中に立ち寄った、読谷村のファーマーズマーケットでの出来事です。
 野菜を買って外のベンチで休んでいると、数羽の鳩が散歩をしていました。そのとき、私が「鳩はどこにでもいるけど、スズメはもう何年も見てないよねー」と夫に話した1分後ぐらいに1羽の小鳥が私たちのテーブルの前に降り立ったんです。
 スズメだったので驚きました。
 そのスズメは、落ちているお菓子をつついたと思ったらすぐに飛び立ち木の茂みに入っていき、なんと、もう1羽のスズメを連れてきました。
 最初のスズメより一回り小さいスズメだったので、夫が「あれは親子だなー」と言ったんですが、その言葉に納得しました。
 お菓子を少しつついて一緒に飛び立ちましたが、いい光景だったし、感動しました。忘れられないドライブになりました。

(那覇市 秋日和)

(編コメ)ふとしたときに、いい光景に出合えるとうれしいですよね。お母さんスズメが、こっちにご飯があるよと連れてきたのでしょうか。絵本の1ページを見たような気持ちになりました。

カラオケの採点

 お酒を飲みながら、何かとみんなでワイワイする時季ですね。もちろん、二次会は定番のカラオケ。
 カラオケの採点ゲームは何回かやったことがあります。音程はもちろんのこと、細かい技法も含めて採点されます。総評のコメントも面白いです。
 全国で何位かというのもあります。全国民が歌わなそうなものを選曲すると上位に食い込みます。
 先日初めて挑戦した採点ゲームは歌っている最中、標準値が上下し、一喜一憂。下手だと判定された場合、なんと途中で曲が中断、即終了。むごい。私の歌は二番が終わらないうちに消滅してしまいました。あらら…? 次回も挑戦するのか、やめるのか検討中です。

(那覇市 花笠令子)

(編コメ)年末年始の忘・新年会などでは、カラオケで盛り上がったという人も多いでしょう。歌っている途中で曲が止まってしまうのは嫌ですが、誰も歌わなそうな曲を探して上位を狙うというのは面白そう。選曲、難しいですかね? 

ゲーム

 クリスマスということもあり、小2の息子はお菓子をいっぱいもらってきました。そして、独り占めすることなく「みんなで分けて食べよう」と言ってくれました。ルールとして、どのお菓子を選ぶかはゲームで勝った人が決めることになりました。ゲームはオセロ、将棋、トランプなどなど。
 オセロは妻が勝ち、お菓子を選ぶ。将棋も妻が勝ち、お菓子を選ぶ。ババ抜きは私が勝ち、お菓子を選ぶ。とうとう息子がもらってきたお菓子がなくなる事態へ。「僕がもらってきたお菓子なのにーっ」と大泣き。
 どうやら、食べたいお菓子というより、一度も勝てなかったのが悔しかったようです。これも人生。ルールはちゃんと守らないとね。次は頑張って勝てるといいねっ。

(宜野湾市 りゅうすけ)

(編コメ)一度も勝てずに、お菓子も選べない。クリスマスだったのに、これも試練でしょうか…。とはいっても、お菓子は後で息子さんにもあげたのでしょうね。 

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