沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.1784]

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「ワシントコポスト」2019年07月11日[No.1784]号

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感謝

 ある大型商業施設でのこと。娘が以前から欲しがっていた洋服を購入しました。商品が入ったお店の袋もかわいくて、とても喜んでいました。
 先に娘の物を買い、そのあと他の店で買い物をし、外で夕食をすませました。車に乗って、さぁ帰宅しようと思ったら「あれっ? ママ〜、○○の洋服どこ?」と…。「えぇ〜‼ うそでしょう」と車内を捜しながら、わずかな期待を込めて買い物をした商業施設へ電話しました。見つからなかったときの娘の悲しい顔が目に浮かびます…。インフォメーションの方からのお返事は「届いてます」とのこと! 閉店ぎりぎりでしたが、すぐに向かいました。拾ってくれていたのは警備員さんでした。
 夕食後、娘と全力で走ったのでしゃっくりしましたが笑顔が戻りホッとしました。警備員さん、対応してくださった商業施設の皆さん、本当にありがとうございました。とても温かい気持ちになりました。

(那覇市 たろねこ)

(編コメ)失くした洋服が届けられていて本当によかったです。母娘で全力で走り、しゃっくりしたことなど思い出すたびに笑える大切な思い出の一つになりましたね。

でんでん虫の悲しみ

 ラジオで新美南吉さんの「でんでんむしのかなしみ」という物語の朗読を聞きました。背中に背負った殻の中には苦痛や悲しみがいっぱいのでんでん虫が、その苦しみを他のでんでん虫に分かってもらおうと、「私の背中の殻の中には、悲しみがいっぱい詰まっているのです…」と訴えました。すると、その話を聞かされた他のでんでん虫たちが「私もそうです」「僕もそうだよ」と言うのです。
 私はこのお話を聞いて、自分が悲しみに暮れて泣いているとき、実は他の人々も苦しみや悲しみでいっぱいだけど「生きているのだ」と思い知らされ涙がでました。また、笑顔の裏側には必ずたくさんの涙も隠れているのだと。自分のわがままなところを見つめ直さねばと思いました。

(うるま市 モグモグ)

(編コメ)心に染みますね。新美南吉さんの「手袋を買いに」を子どものころに読んだことを思い出したと同時に、まだ読んだことのないお話を探して読みたいと思いました。

年齢ならではの宝物

 3歳前後のころのちく(姉の孫)は、エイサーに夢中で缶のふたとラップの芯を手に、自己流で勇ましく踊っていました。手の振りの上げ下げもさまになり、うちなー青年の„ミニ版“で私たち大人を大いに楽しませてくれました。しかし4歳前には興味は恐竜へ。絵本、恐竜展、映画を見たこともあってか、動きや表情も恐竜の雰囲気を醸し出し、またまた私たちを大いに湧かせています。
 観察力ばっちりで、ユニークな発想をするちくからは、こんな質問も飛び出します。私の義兄(ちくの祖父)に、「なんでジージーはお墓に入らないの?」と。お墓にはジージーの祖父母が入っているとの説明を聞いたからでしょうか!? また、「なんでジージーは毎日バーバーのおうちにいるの?」と質問。バーバーとは私の姉のことで、共働きの娘夫婦(ちくの父母)の助っ人。ちくたちのお世話をし、食事も食べさせてくれている場所はバーバーの家と認識しているようです。
 仕事に出るジージーは、ときどき海や公園へ遊びに連れて行ってあげても、過ごす時間の濃さで印象はバーバーに軍配が上がるのでしょうかねぇ。バーバーの家(?)を一番に支え、あなたたちファミリーのサポートもしてくれるジージーの力を知ってくれるのはいつのことでしょう。  幼児の質問、どんなことが飛び出すのか? 遊び相手である大叔母の私もとても楽しみで、その年齢ならではの「宝物」だと感じています。

(読谷村 宵待草)

(編コメ)子どもは突拍子もない質問をして、大人を笑わせたり、驚かせたりしますよね。あと数年したら、ちくちゃんがどんな子どもに成長しているのか楽しみです。

丁寧な店員さん

 那覇市内の大型書店に鉄道雑誌を買いに行ったときの出来事。買いたい鉄道雑誌のタイトルをレジ後ろの検索機で検索して「在庫あり」との表示だったので、検索結果をプリントして紙を片手に棚を何度もよく探したのですがなかなか見つかりませんでした。
 レジにいた女性店員に「この本、探しているのですが」と紙を見せると、それを受け取り「少々お待ちくださいね」と言い棚に探しに行ったのですが、やはりないようで他の店員に問い合わせを何度もして、「もしかしたら今日発売なのでバックヤードにあるかもしれません。探してきます。もう少し待ってくださいね。申し訳ありません」と言って探しに行きました。
 レジで待つこと15分くらい。その女性店員が雑誌片手に走ってきて「大変お待たせして申し訳ありません。今日入荷していたので別のところに置いてありました」と丁寧に頭も下げて時間がかかった理由もちゃんと説明していました。
 その雑誌を買って、他の本を読もうと雑誌コーナーに行くと、さっきの女性店員とすれ違った際に「さきほどは大変申し訳ありませんでした」 とまた声を掛けてきました。この方はなんて丁寧なんだ! こんなにも丁寧に探して対応してもらったのは初めてです。また、この方のレジで買いたい! と思うほど感激しました。
 待っているとき、正直私は長く待つのは苦手なので「もういいですよ、他で探し(買い)ます」と言って諦めようかとも思ったのですが、ちゃんと探してくれているこの女性店員を信用してじっと待っていました。(若干、他のレジ待ちの客の目が気になりましたが)。
 この出来事以来、この女性店員と仲良くなり、この書店で本を買ったりする際はこの方のレジで買うようにしています。あのとき、丁寧に探してきてもらった雑誌は私の宝物です。

(糸満市 匠汰)

(編コメ)丁寧に応対してくれるとうれしいですよね。見えないところで一生懸命探してくれているんだと思うと、待っている間もありがたく感じます。

お裁縫セット

 先日、小学5年生になる息子が、家庭科で使うお裁縫セットの注文書を持ち帰ってきました。なんだか浮かない様子で訳を聞いてみると、「だって、ミッキーのがいいのに、女の子向けなんだもん」。見てみると、見事に女の子用、男の子用でデザインが分かれています。
 本人が言っていたミッキーのものは、黒でシックなデザインですがレース模様があしらわれていて、男の子向けの方にはスポーツメーカーのロゴが入ったものや、ドラゴンのイラストなどやはり性差が色濃くでています。かろうじてミニオンズのデザインのものがユニセックスで使えそうだったので、それを選んだ息子。
 現時点で性自認は男の子のようですが、はっきりとした男の子向けのデザインにはしっくりきていないようです。中間がいます。そして、子ども自身が選べる社会であってほしいと思います。

(沖縄市 サビオ)

(編コメ)女の子用、男の子用でデザインや色が分かれることに疑問を感じますね。選択肢を用意する側も考えなければいけないでしょう。

コミュニティーバス

 いつも通りに来るところがナイスなとこ。バスに乗るおばさんとおしゃべりをするのですが、みんな個性があっていい人ばかりです。
 バスに乗り最初に料金を入れ、クーラーの効いた席に座ると快適で落ち着けます。毎回、同じ場所で降りるのですが、ゴーヤーやヘチマなどを育てている家庭があって自給自足したい気持ちになります。

(沖縄市 ようき)

(編コメ)通りかかる家庭の様子、おばさんとのおしゃべりなど、楽しみがいろいろありますね。

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