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[No.1743]

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「ワシントコポスト」2018年09月20日[No.1743]号

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 今週のレキオは「バス特集号」。ワシントコポストにもバスにまつわるお便りが5通届いています。バス利用で思いがけない発見やうれしいこともあるようです。普段は自家用車を利用している人も、たまにはバスに乗ってみては?

ワッター父はバス党

 ずっと車を運転していた父が80歳を前に免許証を返納しました。最初は「私はまだ大丈夫!」と言って渋っていましたが今は「返納して良かった!」と言っています。
 理由はバスに乗り始めて久々に友達と再会したり、何度か顔を合わせるうちに友達になった人がいたりするからです。また、友達と食事に行くとき駐車場を探す手間が省け「駐車場代で食事が出来る!」と言っていました。
 なにより1日限定フリー乗車券を利用して、孫とバスでドライブすることが人生の中で一番幸せだと!
 バスに、はまりにはまってしまった父は用事がなくてもバスに乗り好きな所で途中下車、見知らぬ土地を散歩。車を運転していたときより足腰が強くなり元気になった気がします。

(那覇市 めろんぱん)

(編コメ)友達との再会はもちろんのこと、新しい友達もできるなんていいですね。お孫さんも、おじいちゃんとバスでドライブできて楽しいでしょうね。

突然の告白

 20年くらい前の話です。当時、付き合っていた彼が糸満市に住んでいたので私はよくバスに乗り糸満市まで行っていました。
 ある日、いつものバスに乗り座っていると「すみません…」と後ろの席から声が。
 「よく、このバスに乗っているのをお見かけするんですけど…よかったら、お付き合いしてもらえませんか?」
 突然の告白にビックリでした。その方には「今、付き合っている人がいるので、ごめんなさい」とお断りしました。「バス」と聞くと、ついついこのエピソードを思い出してしまいます〜。

(糸満市 マッキン)

(編コメ)いきなり、「お付き合いして」とは驚きです。こういうことって本当にあるんですね〜。

運転席の後ろが指定席

 子どもの頃、バスの運転手に憧れ、バスに乗ると必ず運転手さんの後ろの席に座っていました。大きなハンドルを両手で回す姿がかっこよく、運転手さんの後ろで運転する姿をよくまねしていました。
 バスが好き過ぎて、家族でカラオケに行くと歌わずにマイクを握り「次は〜牧志〜牧志〜」と各停留所のアナウンスを家族に披露していました。今でもバスに乗ると運転手の後ろの席に座りますよ。

(那覇市 すぬ〜ぴ〜)

(編コメ)バスの運転手さんのハンドルさばき、かっこいいです。すぬ〜ぴ〜さんのように運転手さんに憧れた人は結構いるかもしれませんね。

高校時代のバス通学

 私はS高校に通学していました。帰宅時のバスでは学校で指定された重いかばんを、座っている乗客の方が持ってくださることがありました。S高校には定時制があったので教科書や辞典はすべて持ち帰りです。
 ある日、私の机の引き出しに手紙が置いてありました。
 「同じ学び舎の学友さんへ」と数行のメモですが、「いつも机をきれいに拭いてくれてありがとう」と。2部の学生さんも給食があるので、私は帰るときに机を雑巾で拭いていました。
 帰りのバス停で校門に向かう2部の社会人学生さんを見ながら、メモを置いてくれた人は誰だろうなんて想像しました。
 バスの中で座れるときは手作りの単語帳や文庫本を読んでいました。今の学生さんはバスの中で、スマホで音楽を楽しんだり、メールをしていたりする方がほとんどです。時代は変わったなと思います。

(那覇市 南海子)

(編コメ)同じ机を共用していた学生さんは、どんな方だったのでしょうね。それにしてもバスの中で立っている間、重いかばんを持ってくれた人の存在はありがたかったことでしょう。

バスもいいもんだ

 車の調子が悪くなり、ついに廃車となってしまった後、しばらくバスを利用していたことがあります。初めのうちはバスを待つ時間がもったいない、自分で車を運転したほうがずっと早く目的地に着くのに、なんて思っていました。
 しかし、バスの窓から外を眺めていると「あっ、ここにこんな店があるんだ」「花が咲いている。きれいだな〜」といろいろな発見があって、バスに乗るのもいいなと思うようになりました。
 また、外の景色だけでなく、乗り降りする人々を見ていて「学生さんかな?」「どこいくのかな?」なんて想像を巡らせたり、いろいろな人がいてそれぞれの人生があるんだなぁーなんて感慨にふけったり…。そうそう、自分で運転していないので疲れているときは目を閉じてリラックスできるところもいいですよね。
 しばらくして車を購入。それからまたバスに乗らなくなりましたが、あのときのことを振り返るとほんのわずかな期間でしたが豊かな時間を過ごせた気がしています。たまにはバスに乗ろうかなと思う今日このごろです。

(宜野湾市 さっきー)

(編コメ)のんびり窓の外を眺めながら、いろいろな発見ができると楽しいですね。想像力も豊かになりそうです。

 私の姉は私と10歳違いでした。男6人、女2人の8人きょうだいでした。
 小さいときから「姉ちゃん、姉ちゃん」と呼び、姉が85歳を過ぎても私にとっては「姉ちゃん」でした。  その姉が2年前、彼方の岸へと旅立ってしまいました。姉夫婦は仲が良かったので義兄が11カ月ほど前に他界すると、姉は後を追うように逝ってしまいました。
 実家の母が亡くなった後は、姉が私にとっては母親的存在でもあったので非常に寂しく、ただただ残念でした。  昨日、久しぶりに姉からの手紙を読みたくなり2通、開いてみました。書くことが好きでメモ用紙にもいろいろ書いてくれた姉でしたが、この2通は封筒に入っていて封もされていました。「実家の母のように優しいおばあちゃんで元気に過ごそうね」と文を結んでいます。
 今になれば、これは私に対しての遺言のような文面にも思われます。何度か読み返し2年経ってまた涙してしまいました。
 私の姉ちゃんは今ごろ、仲良しだった義兄と手を取り合って大空を散歩でもしているのでしょうか。

(那覇市 律ちゃん)

(編コメ)お手紙を拝読し、しみじみとした気持ちになりました。亡くなった大切な人を思うとき、寂しくなったり、いろいろな感情があふれたり…。きっとお姉さんは、律ちゃんさんのことを見守っていることと思います。

ドラゴンフルーツ

 今夏、3回目の収穫になるお隣さんからのいただき物のドラゴンフルーツ。ニワトリさんの卵と比べて大きさ分かりますか? 1個400〜500㌘くらいです。
 今年は、わが家のマンゴーもパッションフルーツも不作だったのでとてもうれしいサプライズでした。もちろん味も言うことなしでした。他に野菜バナナやゴーヤー、ナーベラなどなど、ご近所さんたちの菜園はプロ級です。わが家の庭の小さな菜園でも心は癒やされます。

(匿名)

(編コメ)うわぁ〜、こんなにいっぱい! 匿名さんとご近所さんの菜園をのぞいてみたいです。

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