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[No.1720]

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「ワシントコポスト」2018年04月12日[No.1720]号

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美ら島自然学校

 皆さん、美ら島自然学校を知っていますか。旧名護市立嘉陽小学校の跡地で、沖縄美ら島財団が運営し、さまざまなプログラムを開催しています。
 先日、「美ら島・美ら海こども工作室 サンゴの型取り染め」に、小学5年生の次男と参加しました。「3月5日は何の日でしょうか」というスタッフの質問から始まり、サンゴはイソギンチャクと同じ仲間で、世界に800種類存在すること、日本に400種類あることなどが分かりました。それから、サンゴの骨とインクを使い、持参したトートバッグやTシャツなどに型取り染めをしました。どんな模様にしようか、誰にプレゼントしようかと考えながら、ジンベイザメのステンシルを活用したり、自分のイニシャルや日付を入れたり、イメージを膨らませながら作業していると、あっという間に2時間経っていました。
 ものづくりの楽しさを感じました。こんなにも豊かな時間を過ごせたのは、自然教室のスタッフさんが事前にしっかり準備を整えてくれたからだと思います。自分でやろうとしても大変ですし、大変なところを引き受けてくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。このようなイベントがあることをたくさんの人に知ってほしいです。

(那覇市 s.a.)

(編コメ)美ら島自然学校のホームページを見ました。2018年度も自然教室やこども工作室などさまざまな講座が開催されるようです。興味がある人はぜひチェックしてみてくださいね。

歴史探訪

 先日、歴史探訪へ行ってきました。まず、約1万8千年前の人骨が発見された八重瀬町港川フィッシャー遺跡。昔の人と同じ場所を歩いているのかと思うと感動しました。そのほか、尚泰久とその長男の安次富金橋のお墓、次男の三津葉多武喜と長女の百十踏揚のお墓をめぐりました。
 中でも百十踏揚は、本を読んだこともあったので感慨深かったです。城跡に立っていると、時が止まっているような不思議な感覚になりました。
 車もなく、靴もない時代に、石段や坂道を歩き続け、戦の世の中、苦しい時代を生き抜いてきた先人たちがいたからこそ、今の私たちがいます。
 ときには先祖を思い、歴史を振り返ることも生きる力となります。今日も足腰は痛いけれど、ウオーキングに行きます。

(西原町 ひまわり)

(編コメ)ガイドさんと一緒に回られたのでしょうか。今号の特集は浜比嘉島・浜集落の集落歴史歩ッチャーです。沖縄の歴史や往年の風景に思いをはせ、散策に出かけてみませんか。

娘とけんか

 先日、高校生の娘のマウスピースがティッシュにくるんで洗面台に置かれていました。私はマウスピースに気づかず、誰かが捨て忘れた使用済みのティッシュだと思い、ごみ箱に捨ててしまいました。
 後日、マウスピースがなくなっていることに気づいた娘に責められました。お小遣いをためて買ったらしく、数万円ほどしたようです。言い争いになり、娘は出て行ってしまいました。事件、事故に巻き込まれないかと心配しましたが、無事に帰ってきました。でもあれから1週間経った今もぎくしゃくしています。
 皆さんなら弁償しますか? どう思いますか? 悩んでいるのでアドバイスください。よろしくお願いします。

(那覇市 マリア)

(編コメ)娘さんの保管の仕方はよくないと思いますが、悩ましいですね。皆さんのご意見お待ちしています。

一日でも早く

 寒かった春も終わりに近づいてきました。裏の家に見事な桜が咲いていて、洗濯物を干すたびに手をとめ、眺めていました。息子の仕事の都合で、埼玉から沖縄に引っ越してきましたが、埼玉はまだまだ寒いのだろうと思い出すこの頃です。
 昨年、白内障の手術をしたとき、どこにも出ずに家のソファで横になってばかりいると、熱中症になりました。入院まではしていませんが、思うように歩けなくなってしまいました。
 息子に毎日病院に連れて行ってもらい、点滴をしましたが、いまだに右足が思うように動きません。一日でも早く元気になりたいです。

(那覇市 ガンバリマセウ)

(編コメ)体が思うように動かなくなると本当に落ち込みますが、意識して気持ちを切り替えることも大切ですよね。早くよくなるようお祈りしています。

当たり前に感謝

 体調を崩して1年余り。仕事を休み、ワシントコポストを読む日々でした。ストレス社会で動けなくなり、通院治療。今年の4月からやっと完全復帰です。
 病気になる前は、外の柔らかな空気や新芽の季節を感じるのは当たり前のことでしたが、今は健康だからこそ感じられるのだと思うようになりました。
 新聞と社会がつながっている。感謝の気持ちでいっぱいです。当たり前の生活は本当にうれしいです。

(那覇市 桜咲く)

(編コメ)元気になってよかったです。体を大切に、無理せず一歩ずついきましょう♪

漢検合格

 小学5年生の息子が、2月に学校で漢字検定6級を受験しました。小学校5年生修了程度レベルで、200点満点の70%、140点から合格となります。
 当日は時間が足りなくて全問解けなかったようですが「多分、合格しているよ」と、手応えは感じていたようでした。3月中旬に結果が出ましたが、無事に合格していました。小学1年生から漢検を受験していますが、来年も受けるといっています。がんばれ息子!

(宜野湾市 なんくるないっさあ)

(編コメ)おめでとうございます! 過去に漢字検定2級を受けて落ちたことがあります。今年もう一度挑戦してみようかな。

落花の季節

 4年前の春、4月。滋賀県大津市に嫁いでいる娘のところに遊びに行きました。娘の家からそう遠くないところに三井寺があります。
 桜が満開と聞いていたので、娘と出かけました。車を駐車場に入れて鍵を預けると、初老の男性が「落花の季節にようこそ」と言いました。私は上品で美しい言葉を聞いたと思い、軽く会釈して娘と仁王門に向かいました。
 境内を歩き、国宝の金堂、三井の晩鐘、弁慶の引摺り鐘などを見ました。桜が満開に咲き誇っています。花びらがハラハラとせわしなく舞い落ちて、道はまるで花びらのじゅうたんのようです。歩くたびに花びらが小さく舞い上がります。平日の午前中なので、人もまばらです。
 谷崎潤一郎の小説『細雪』に、四姉妹のお花見の場面がありますが、こういう感じなのだろうなと思いながら石の太鼓橋を渡り、娘の話に耳を傾けながら歩いていました。
 沖縄で生まれ育った娘は、県外の人と結婚し、風習も気候も沖縄とは異なる土地で生活しています。しゅうとやしゅうとめとの付き合い方、3人の娘たちの学校でのこと、愚痴も聞きながら、あえて「がんばれよ」とは口にせず、心の中で励ましていました。ゆるやかな坂を登ると、観音堂がありました。見晴らしがよく、そこからは琵琶湖疏水の両側に植えられている桜が、琵琶湖まで続いているように見えました。遠くに琵琶湖がかすんで見えます。しばらく眺めていると少し寒くなってきたので、売店で甘酒を買いました。
 「落花の季節にようこそ」と言ってもらいました。美しい日本語のあいさつと甘酒が、体を温めてくれた三井寺での春のひとときでした。

(那覇市 仲ユクイ)

(編コメ)ひらひらと舞い落ちる桜の花びら――。日本情緒あふれる景色が目に浮かぶようです。自然の営みを慈しむ気持ちを忘れず、日々を送りたいものですね。

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