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[No.1656]

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「ワシントコポスト」2017年01月19日[No.1656]号

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年越しそば

 12月31日は年越しそばを夜遅くに食べ、新年を迎えるのが実家の恒例です。この日は大掃除をした後、夫と子どもたちを連れて実家に帰り、テレビで格闘技イベントを見ながらのんびり過ごさせてもらっています。
 そばはやっぱり沖縄そば。料理上手な父が毎年作っています。研究熱心で妥協しない性格なため、麺や具材、味は毎年変わりますが、おいしさは年々レベルアップ。特に今年はスープと麺、とろとろに煮込んだソーキのバランスが絶妙で「お店を出せるレベル!」と全員が大絶賛。みんなの食べっぷりのよさに、父も満足そうでした。
 前日から下ごしらえをしている父と、正月くゎっちーとは別にたくさんの料理を作ってもてなしてくれる母に感謝の気持ちでいっぱいです。ちなみに父のそばは大みそか限定なので、他の日には食べられません(笑)。うちのまだ小さな子どもたちにも食べさせてあげたいし、これからもよろしくね。

(うるま市 今年は大吉くん)

(編コメ)なんてすてきな年越しでしょう。お父さんがお店を出したらぜひ教えてください。

大吉のご利益

 毎年参拝する神社で、夫や子どもたちと一緒におみくじを引きました。
 吉や末吉が出る中で、三女だけが大吉! 帰り道、その三女が駄菓子屋さんで1回50円の水あめくじを引いたところ、なんと1等に大当たり! 大きな容器に入った水あめをゲットし、さらには当たりくじ付きの10円ガム2個も見事当てました。
 大吉パワー恐るべし! 2017年が皆さまにとって、すてきな1年となりますように♪

(糸満市 3姫マミー)

(編コメ)ご利益がすごいですね。どこの神社か気になります。

甘いお年玉

 「お正月はお年玉をもらえるんだよね。楽しみ〜」と言っていた4歳の息子。
 おじいちゃんとおばあちゃんからお年玉を渡されると「え〜っ! これお年玉じゃない。お年玉は甘いんだよ!嫌だ〜」と駄々をこね始めました。どうやらあめ玉と勘違いしていたようで、「お年玉は甘いあめ玉たくさんもらえるんだよ!」と泣き出す始末。
 子どもはお金より、甘いもののほうがうれしいんですね。泣いている息子に、おばあちゃんはあめ玉とお金を包んで渡し「来年はあめ玉を用意しておかないとね」とつぶやいていました。
 お年玉をあげる立場からすると、あめ玉だけで済むならいいですよね。正月早々ちょっとほっこりしました。

(豊見城市 もも)

(編コメ)数年前、あめ玉をぽろっと落としながら「お年玉だよ〜」とめいに言ったところ、とても冷めた目で見つめられたことがあります。

甘酸っぱい思い出

 仕事の合間にラジオから童謡「サッちゃん」が流れてきたので、懐かしくて口ずさんでいました。
 「サッちゃん」は大切な思い出の歌です。幼少時代、うちの近所には遊んでくれる子がいなくて、2歳下の妹の子守をしながらよく1人で遊んでいました。
 幼稚園に入る前、近所に同い年の女の子が引っ越してきて、いつのまにか一緒に遊ぶようになりました。しかし、ある日突然、その女の子が父親の仕事の都合で遠くへ引っ越したということを親から聞かされました。とても寂しく、辛かったです。毎日のように遊んでいた女の子が、まさに「サッちゃん」のように突然いなくなってしまうなんて。幼い私にとって想定外の出来事でした。
 当時は昭和30年代。貧しく、物も不足し、果物は高級品でした。バナナもめったに食べることができませんでした。あの頃の子どもはみんな島バナナが大好きで、私はその女の子と「サッちゃん」の歌にあるようにバナナを半分に分けて食べた記憶があります。  この曲が流れるたび、幼少期の甘酸っぱい思いがよみがえります。

(宜野湾市 女神が好き)

(編コメ)引っ越した女の子も一緒に遊んだことを覚えているかもしれませんね。皆さんも「思い出の一曲」にエピソードを添えてお送りください。

またともしびが消えた

 私が幼い頃、街には「割烹(かっぽう)や」や「おでん屋さん」がたくさんありました。昔のネオン街のシンボルと言っても過言ではないおでんの店の明かりが消えることになりました。
 こんな悲しいことはありません。お店の最後の日、妻が「今日はおでんにしようか」と言いました。私はすぐ店に電話をかけ、2000円分を注文。取りに行くと、おでん屋さんのお母ちゃんは「1000円でいい」と言ってくれました。最後のおでんをいただけたことがうれしく、また悲しかったです。
 長年営業してきた母ちゃんとご家族にありがとうと言いたいです。本当にお疲れさまでした!

(宜野湾市 ちびすけ…す…)

(編コメ)おでん屋さんのお母さんの人柄が伝わります。一つの仕事を続けるため、並々ならぬ努力や苦労を重ねてこられたと思います。今年がおでん屋さんのご家族にとって良い1年になりますように。

2通の手紙

 1週間に1回、かりゆし長寿大学に通って学生気分を楽しんでいます。昼からのクラブ活動ですが、学んで、作って、食べて、笑ってと思う存分楽しんでいます。先日、ここで友達になった方から緑豆をいただき、ぜんざいを作りました。そのお礼にバナナケーキを作って差し上げたところ、3歳になるお孫さんが喜んで食べてくれたそうで、かわいいお礼の手紙と、写真が入ったしおりをいただきました。
 また私は、小規模多機能型事業所の誕生会に、不器用ながら手作りの小物をプレゼントしています。先月はフェルトで作った赤ちゃんカピバラ、金魚の小物をプレゼントしました。すると利用者の方から、一文字ずつ丁寧に書かれたお礼の手紙をいただきました。
 2通ともラミネートし、大事にとってあります。ちょっとした気持ちで差し上げた物が、思いがけず大きな喜びとなって返ってきて感動しています。ありがとうございました。

(那覇市 T子)

(編コメ)優しさが連鎖していく様子を描いた海外の動画「思いやりのブーメラン」を思い出しました。損得勘定抜きの優しい行いは、される人もする人も幸せな気持ちにするのですね。

毎日の報告

 私はバイクに乗っていますが、燃料計をあまりチェックしません。そのため先日、朝の通勤ラッシュ時にガス欠になってしまい、焦りながらバイクを押して移動するというとても恥ずかしい体験をしました。
 帰宅した後、家族にこのことを面白おかしく話しました。すると翌日から、5歳の息子の行動に変化が起こりました。朝か夜、バイクを止めている駐車場まで私を連れて行き、バイクの座席シートを上に開けて、燃料計を毎日チェックしてくれるようになったのです。「父ちゃん、今日は満タンだね。ちゃんと入れたんだね」「今日は半分だよ。ちゃんと覚えておいてよ」「父ちゃん大変。もう赤いところだよ。バイクまた止まっちゃうよ。明日はちゃんと入れるんだよ」  親がどんくさいと、子どもがしっかりするというのは本当なのですね。ガス欠のときはとても恥ずかしかったけど、子どもの優しさに毎日触れることができているので良かったのかもしれません。
 息子よ、たまにどじをする父ちゃんだけどこれからもよろしく頼むね。

(宜野湾市 りゅうすけ)

(編コメ)親の背を見て子は育つ。息子さんの優しさは、りゅうすけさんやお母さん譲りなのでしょうね。

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