沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.1624]

  • (木)

<< 前の記事  次の記事 >>

「ワシントコポスト」2016年06月09日[No.1624]号

このエントリーをはてなブックマークに追加

新生活

 今年の春、娘と息子が県外の大学に進学しました。2人同時の受験、入学、引っ越しは恐ろしいほど忙しく、手続きも大変でした。
 不安な気持ちを抱えたまま、娘と引っ越し先で買い物をしていたときのこと。どれを買うか迷っていると、地元の人が私たちのそばに来て、「それはどこで買ったほうがい」とか「あっちの店が安いよ」などとアドバイスをくれました。また、大学生活がスタートした矢先、娘は財布を落としてしまったのですが、翌日ちゃんと手元に戻ってきたのです。娘は「沖縄の人も優しいけど、こっちの人も優しいね」と、少し安心したようでした。
 たくさんの親切を受けて、子どもたちは少しずつ自立し、成長しています。親として少し寂しいけど、成長した子どもたちと夏に会うのが楽しみです。

(那覇市 のいちのちゅう)

(編コメ)2人は別々の大学に進学したのでしょうか。諸々の準備や手続き、本当にお疲れさまでした。すてきな縁が広がり、楽しい大学生活が送れるよう願っています。

息子の靴

 4歳の息子は、広い園庭のある保育園に通っています。
 僕は毎週末、息子の靴を洗うのが楽しみです。集団の中で過ごし、友達とけんかしたり、苦手な野菜を食べたり、大人と同じように、息子も毎日一生懸命過ごしています。そんな息子に、清々しい気持ちでまた一週間頑張ってほしいという願いを込め、ゴシゴシと靴を洗っています。
 ちょっと前まではあまり上手に走れなかったので、靴はきれいなままでした。成長するにつれて、だんだんと汚れるようになり、近頃はもう泥だらけです。そんな猛烈に汚れた靴を見ると、友達とたくさん駆け回ったんだな〜と、うれしくなります。息子の成長の証しだと思うと、靴についた傷みにも愛着と感謝の気持ちが湧いてきます。
 自分でできることが日に日に増えている息子。自分で靴を洗う日も、そう遠いことではないかもしれません。その日が来るまで、息子のためにできることがある喜びをかみしめながら、続けていきたいです。
 息子よ。今日も君の靴をピカピカにしたよ。また明日から保育園頑張ってね。

(沖縄市 芯父)

(編コメ)お久しぶりです。芯父さんは相変わらず、素晴らしいお父さんですね。息子さんたちの成長記、これからも楽しみにしています♪

ご近所トラブル

 わが家は一軒家です。住宅密集地にあり、境界線のすぐそばに建つ隣のアパートには、高齢の方が住んでいます。その人は、野良猫を餌付けしています。子猫がたくさんいて、わが家は猫のふん尿被害に毎日悩まされています。対策として超音波が出る器械を設置したり、猫よけのスプレーをまいたり、猫が嫌がるという草を植えたりしました。そのほかにも、タバコの葉を水に浸して、その上澄み液をまくなど、試行錯誤しながらさまざまな方法を試しました。しかし、どれもほとんど効果がなく、頭を抱えています。
 夫は毎朝出勤前に、猫のふん尿を片付けています。ここ10年近く、被害を受け続けていますが、隣のアパートの住人とは全く付き合いがなく、そのアパートの大家も全く取り合ってくれません。餌やりはエスカレートするばかりで、これがずっと続くのかと思うと、気がめいります。わが家は持ち家なので、容易には引っ越しなんてできません。5月に入り、また子猫がたくさん生まれています。どうか助けてください。

(那覇市 猫ストレス)

(編コメ)隣の人は餌付けだけをしていて、責任を持って猫の面倒を見ているわけではないのでしょうね。非常に悩ましい問題です。平和的な解決方法はないものでしょうか…。皆さんのアドバイスやご意見をお願いします。

ダイビング器材

 先日、ダイビングの器材をメンテナンス会社に送りました。送り状に器材の名前を書き、窓口の人に「ダイビング用のベストと空気を吸うためのホースです」と説明し、器材を渡しました。
 後日、メンテナンス会社から器材が戻ってきました。見ると、送り状の品名欄には「ダイビング器材」の下に「ウェットスーツ、足ヒレ」と書かれていたのです。
 宅配の受け付けの人が、「ダイビング器材」という言葉からウェットスーツと足ヒレだと勘違いし、そう書き足したのでしょう。実際に入っていたら、うれしかったんですけどね〜。

(北中城村 ピアノ)

(編コメ)この2つは誰もが真っ先に思い浮かぶかも(笑)

チャイルドシート

 5月19日付、ハルサーのヒヨコさんの「運転中の電話」を読んで。チャイルドシートのことでひと言あって投稿しました。
 先日、信号待ちの時にふと隣の車を見ると、小さな子どもが助手席と後部座席の間を行ったり来たりしていました。車内で子どもが暴れている光景もよく見かけます。
 以前、知人の車に乗せてもらった時も、2歳の子どもにチャルドシートはおろかシートベルトもさせていませんでした。そのとき、車の横にパトカーが並んだのですが、知人が「パトカー」と言った瞬間、その子はシートの下に隠れました。
 数分後、パトカーはどこかに行ってしまいましたが、私が「パトカー」と言っても、その子はすぐ隠れました。その姿につい笑ってしまったけど、笑い事じゃない! と思い、知人に「チャイルドシートは?」と聞くと「すぐ使わなくなるし、娘はシートベルトを嫌がるから買うのがもったいない」と言われました。
 沖縄はチャルドシートの普及率が低いと聞きます。皆さんはちゃんとチャルドシートを取り付けていますか?

(那覇市 あんぱん)

(編コメ)こんなことを教えてはいけませんね。チャイルドシートは、使用義務が免除される理由を除き、装着する必要があります。リサイクルショップなどでとても安く手に入れることができるし、使わなくなったら売ることもできますからね。

兄へ

 山を背負い、海を抱いた私のふるさと。華やかな桜に目を奪われた。うりずんの季節は、シークヮーサーの花の爽やかな香りが辺りを覆い尽くした。うっそうとした緑の森が雨に打たれ、歓喜の歌を歌っている。
 50年前、蒸し暑い梅雨を迎える頃は、雨戸を開け放った。母と娘たちは蚊帳の中。父は息子たちと蚊の両方を叱りつけ、1番座の蚊帳の中で威張っていた。夜はホタルのショーが繰り広げられる。ホタルのダンスに魅入られ、暑さを忘れる。やがて、フクロウの声に驚かされて母の体にしがみ付く。眠りに入る。母の甘い匂い。畑仕事、山仕事に終始した父の匂い。中年期の父と母と、隣家にいた祖父。甘えられる人が側にいた。貧しくとも安寧のあの頃。  「自然に育まれていた。緑に癒やされて暮らした子ども時代」。初老の私は、過去をそんな美しい言葉に変え、懐かしいふるさとの家をまぶたに浮かべて涙する。
 心を病んでいる遠くの兄へ。守ってくれる人が見えなくても嘆かないで。あなたには父と母がいた。弟がいて、妹たちいて、懐かしいわが家の思い出がある。それぞれに家族ができて、自分たちのアルバム作りに夢中で、手を差し伸べるのは難しいけど「あなたは家族にとって大切な人だよ」って断言できるから。決して忘れたわけではないから。
 ふるさとは38回目のトリムマラソンでにぎわったようだ。

(那覇市 はなりんどう)

(編コメ)お兄さまが少しでも早く心安らかな日々を過ごせるよう、お祈り申し上げます。

>> [No.1624]号インデックスページへ戻る

↑このページの先頭へ戻る

<< 前の記事  次の記事 >>