沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.1608]

  • (金)

<< 前の記事  次の記事 >>

「ワシントコポスト」2016年02月18日[No.1608]号

このエントリーをはてなブックマークに追加

拝啓 父さん

 父さん元気? 如月(きさらぎ)のころになりました。ムーチービーサも過ぎましたが、天国は寒くはないですか?
 地上ではみぞれが降ったり、暖かくなったりしています。私のぜんそくも低気圧とともにひどくなったり、よくなったりの繰り返しです。ここ2〜3年はヤーグマイばかりしています。外出は病院と薬局、たまにスーパーへ行くだけです。ぜんそくも辛いのですが、心肥大のため四六時中呼吸が苦しいです。
 父さんが戦死してからの母さんは、とても父さんに顔向けできないことをしました。母親としてではなく女として生きた母さんは、妹たちを3人も産みました。そのため私は物心ついたころより学校も行かせてもらえず、子守りばかりしていました。妹が少し大きくなったかと思ったら、また産まれるの繰り返し。やっと6年生から学校へ行かせてもらったけれど、子守りやまき取り、ミーンム掘りは私の役目でした。登校するのは年に半分以下。中学1年生のときはノートやえんぴつも買ってもらえず、上の姉が使い残したノートを消しゴムで消して利用していましたよ。
 中学2年生になると学校の諸会費は一度も払えず、あるとき担任に呼ばれて「先生は怒らないから正直に話しなさい」と言われたことはこの年になるまで忘れません。鋭利な刃物のような言葉は私の心に深い傷を残したまま、私の人生も終わろうとしています。
 3年生になると少しは勉強に意欲が出始めました。朝は5時にたたき起こされ、一人で朝食と3人分の弁当を作りましたが、私は米粒1つすら口にしませんでした。3年生の1年間は1日も欠席することなく無事卒業できました。
 父さん、母さんは40年も前に亡くなったけれど、あの世ではまた父さんと夫婦になっていますか? それとも離婚していますか? いつ父さんに会えるかな〜、と少し心待ちにしています。でも、そこには怖い母さんがいたら私は嫌です。母さんは亡くなる直前まで私を嫌っていたから。なぜだか私には分かりません。もう少しで父さんに会えるはずだけど、まだやり残したことが山積みです。だからあと少しここにいさせてくださいね。
 「願わくは花の下で春死なむ」。如月(きさらぎ)のころが好きです。花は黄色の福寿草が咲くころが好き。

(沖縄市 親不孝娘)

(編コメ)早くにお父さんを亡くされ、いろいろと苦労されたのですね。ご両親は天国で仲良くしているのではないでしょうか。親不孝娘さんを見守っていることと思いますよ。

釣りを始めました

 座間味島に来てそろそろ1年。年明けから釣りを始めました。家から毎日、港を望み、海をのぞくと魚がたくさん泳いでいるのが見えます。漁協で購入する刺し身は新鮮でとてもおいしく、常々「釣りがしたいな」と思っていました。
 そこで、今年思い切って「マイ竿」を購入しましたが、いざ始めてみるとなかなか釣果を上げることはできませんでした。けれど、青い空と澄んだ穏やかな海、キラキラ光る波を視覚いっぱいに感じながらの釣りはそれだけで心癒やされる時間です。晴れた休日のたびに海に足を運んでいます。
島の人や友人に仕掛けの作り方や釣りスポットを教えてもらい、最近では少しずつ釣れるようになり、食卓に一品増やすこともできるようになりました。島生活で得た新しい趣味をこれからも楽しみたいと思います。

(座間味村 ナナス)

(編コメ)晴れた日にきれいな海で楽しむ釣りは、さぞかし気持ちがいいことでしょう。自分で釣った魚を食べる喜びもあるのでは? 釣果が上がりますように! 

不正者が得するの?

 私の職場は出勤したらタイムカードではなく、自分の印鑑を出勤簿に押します。年休の届け出は紙に書いて上司に出すだけです。不正をしても誰かが見ていなければ気が付かないと思います。それをいいことに、女性の同僚が毎週4時間休んでいるのに年休2時間と書いて上司に提出。早退したときも1時間多く仕事していたかのように不正に記入していました。私は、それを偶然発見してしまいました。
 その人はのんびりとした気質で一見不正しそうもない人でした。とても嫌な気分! そういう人ばっかり得して、嫌だーーー!

(那覇市 いつかは罰がくる)

(編コメ)何度も不正しているのに上司は気が付かないなんて驚きました。その同僚の行為は「得している」と言えるのでしょうか? そんな人は放っておきましょう。いつかは罰がくるさんには、„お得“な記念品を贈っちゃいます!

タイムスリップ

 幼なじみの友人と2人でカラオケに行きました。2人とも最近の流行歌には目もくれず、80年代のヒットソングを歌いまくりました。明菜ちゃんや聖子ちゃんの歌を懐かしい映像と共に楽しみ、若かったあのころに一瞬で戻りました。今は2人とも50代になりましたが、気持ちと歌声だけはまるで20代のようでした。
 振り返ってみるといろいろとあった20代でしたが、泣いたり、笑ったりして楽しい青春時代だったと思います。2人とも妻となり、母となって幸せに暮らしていますが、幼なじみの友人と会うと一瞬であのころにタイムスリップしました。

(那覇市 岸辺のアルバム)

(編コメ)学生時代の友人とは、久しぶりに会ってもすぐに昔と同じように盛り上がることができます。お互いの生活が変わっても、これだけは変わりませんよね。楽しい時間を過ごせて良かったですね。

何のための会費?

 日の出が遅いこの時期、早朝に仕事へ行く私は暗い道をトコトコ歩いて行きます。前に自治会費を回収に来た方に「街灯を設置してほしい」と話したところ「予算がない」とのことでした。いったい今、払っている自治会費は何に使われているのやら、予算報告もない。子ども会活動もいつの間にか身内で固めて終わっています。敬老会も知らぬ間に終わり、祭りも都合のいい場所でひっそりと行い、飲み会ばかり。これでは無理やり場所代を請求されているようです。
 以前住んでいた街は、定期的に見回りもして住民の安全第一だったのが懐かしいです。今日も暗闇を懐中電灯片手に仕事ヘ向かいます。自治会費を払うため(泣)。

(那覇市 懐中電灯)

(編コメ)健全な自治会運営であれば会費を払いやすいです。会費はどのように使われているのかも報告はないのですか? 地域住民が集まって話し合う機会があるといいのですが…。

子育ての難しさ

 1歳9カ月になる息子がいます。テレビをつけるとすぐにテレビの前に立ち、絶対離れません。しかも自分の見たい番組をつけるまで、ずーっと泣いています。仕方なく、ある子ども番組を見せていますが、それが終わると泣きだすのでまた同じものを見せています。テレビを見ている間は静かにしているのですが、「テレビに子守りをさせたら言語の発達が遅れる」と新聞で知り、旦那の提案で「テレビ見ない運動」を始めました。
 日ごろ、テレビ中心の生活なので違和感はありますが、その代わりラジオを楽しんでいます。ラジオなら耳からの情報なので、息子と遊びながら聞くことができます。試行錯誤しながら楽しんで子育てしていきます。

(沖縄市 泡瀬の馬の嫁)

(編コメ)テレビを見ない分、親子で接する機会が増えそうですね。耳だけで入る情報は、映像がないので想像力もつきそうです。テレビにももちろん良い点はありますが、度を過ぎて見ないよう気を付けたいものです。

>> [No.1608]号インデックスページへ戻る

↑このページの先頭へ戻る

<< 前の記事  次の記事 >>