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[No.1567]

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「ワシントコポスト」2015年5月30日[No.1567]号

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しつけの前に…

 先日、スーパーで買い物をしていたときのこと。4〜5歳の女の子が一人でカートを押していて、棚にぶつかるところを目撃しました。
 棚は倒れて商品が全部床に落ちてしまい、女の子はびっくりしたのかその場から離れてしまいました。私は近くにいた方と一緒に、片付け始めました。
 すると近くで、その女の子の両親と思われる夫婦が「ほら、謝ったの?ごめんなさいと言っておいで!」と私たちにも聞こえるくらいの声で女の子に話しかけていました。でも、こちらへは来ようとせず、片付けも手伝いませんでした。
 女の子はもじもじして謝ることができなかったのですが、私たちは謝ってほしくて、片付けをしていたわけではありません。子どもにそういうことを言う前に、まずは両親が片付けを手伝うべきではないか? と思い、モヤモヤした気持ちでスーパーを後にしました。
 私にも子どもがいますが「あれをしなさい」「これをしなさい」という前に、もう一度、自分の言動を見直そうと考えさせられました。

(読谷村 ブーゲン)

(編コメ)まずは両親が率先して片付け、手伝ってくれた人々に感謝の気持ちを伝えること、その姿を子どもに見せることが大事なのではないか…と思いました。人のふり見て我がふり直せ、ですね。

息子の入園式

 4月から長男が幼稚園に入園しました。息子はワクワクしながら入園式を迎えましたが、母親の私はドキドキでした。
 毎朝、ちゃんと時間通りに登園できるか、お弁当は作れるか、息子が「幼稚園に行きたくない」と言わないか…、などと不安だったのです。でも、その不安も今はだいぶなくなりました。
 入園式では、同じクラスの子に自分から自己紹介したり、先生に元気に話しかけたりしていて、息子のたくましく成長した姿に安心しました。
 これから親離れをしていくのだと思うと、少しさみしい気持ちにもなりますが、毎日元気に楽しく通ってもらえるように、私も弁当作りなど頑張って、息子と一緒に成長していきたいと思います。

(沖縄市 たかひでママ)

(編コメ)積極的にコミュニケーションを図るなんて、頼もしいですね。親子行事などもあるでしょうし、たかひでママさんも楽しんでください。

苦しいときは本を

 私はここ数年で、精神的に強くなったと思います。強くならなければ生きていけない状態でした。身内のことが原因で、肉体的にも精神的にも追い詰められ、正直、死んだほうが楽かもと考えたこともありました。でも、本を読んで、世界には自分以上に苦しい思いをしている人がいることを知り「私は幸せなんだ」「まだ生きたい…」と考えることができました。それからは朝目覚めること、食事ができること、お風呂に入れることなど、当たり前の生活がとても幸せだと感じています。
 会社でも「○○さんがイライラしているのは、気持ちに余裕がないからかもな」「私は○○さんのようにはしない」などと考えるようになり、仕事を進めやすくなりました。
 もし今、苦しい環境にいる人がいれば「読書」をおすすめしたいです。生きている者すべてに終わりはきます。その前に本を読んでみませんか? 図書館、書店に行ってみませんか? きっとすてきな変化が起きると思います。「生きている限り、希望はある」です。

(那覇市 デイジー・タイム)

(編コメ)辛いとき、苦しいとき、本の中の言葉に救われたことが何度もありました。本はまさに「頭のビタミン」ですね。

ないものねだり


 小学生の頃、鍵っ子の友人がうらやましくて仕方がありませんでした。一人っ子の彼女は、両親が共働き。家に帰ったら、お母さんが用意してくれたおやつを一人で食べ、勉強し、テレビを見ながら親の帰りを待つ―。私とは正反対の生活で、憧れたものです。
 わが家は4人きょうだいで、私は3番目。おやつの時は、手を洗って皆のところへ行くと、お菓子が1つも残っていない、なんてことはよくありました。自営業で忙しい親の代わりに、6人分の食事を作る日もありました。そんな時、友人は今頃、おやつをゆっくり食べて、静かな部屋で読書でもしているんだろうなと想像しては、一度でいいからそんなふうに過ごしてみたいと思ったものです。
 子をもつ母親になった今、私はきょうだい、おいやめいの存在にとても助けられています。きょうだい全員が親になって、みんなで昔を振り返ることがあります。ないものねだりで、いろいろなことに憧れていたことは、ほかのきょうだいも一緒でした。でもやっぱり、4人きょうだいでよかったな、と心から思える私がいます。ドタバタだった楽しい毎日をいとおしく思います。

(沖縄市 セビョク)

(編コメ)うちは3姉妹ですが、年をとるにつれて、姉たちのありがたみをしみじみと感じています。思い出はかけがえのない宝物ですね。

座敷わらし?

 ある日のこと、職場で座敷わらしの話で盛り上がりました。A君の話なのですが「俺が仕事に出た後、妻はまた布団に入って眠りについたんだって。すると子どもが布団の周りを走り回るから、静かにさせようと思って子どもの足をつかんだ。でも、子どもが抵抗して手を振り払ったから、今度は手をつかんで動きを封じたんだって。やれやれと思って目を開けると、子どもは隣で寝ている。驚いた妻がつかんだ手を見ると、おかっぱ頭で着物を着た女の子がじっとこちらを見ていたって言うんだ」ということでした。
 これを聞いて、私たちは大興奮。「沖縄にも座敷わらしっているんだ!」「見てみたい」「すごいね!幸福が舞い込んでくるね」と話していたのですが、なんとその日にA君は、1万円の商品をもらったらしいのです。私たちはますます興奮。やっぱり座敷わらしは、幸せを運んでくるんだ、と思っていたら、後日、A君が「あれは座敷わらしじゃなくって、子どもの様子を見にきた霊だって。ユタが言っていた」と話しにきました。
 「え〜、ユタに聞いたの? 座敷わらしって信じていたほうが良かったんじゃないの」と言うと「子どもに何かあったら怖いから。聞いといて良かったよ」とのこと。
 さすがA君。子どもを思うしっかりとした良い父親です。座敷わらしって沖縄にいるのかな。会ってみたいです。

(沖縄市 リベラ)

(編コメ)『琉球妖怪大図鑑』(小原猛著)に「アカガンター」という妖怪が紹介されていて、それが座敷わらしに似ているかも…とありました。不思議な体験談もお待ちしています。

おじいちゃんの野菜

 小さな畑を一生懸命に耕していたおじいちゃん。雨が降らないときは、水が入った重たい缶を運び、水をまいていました。腰が痛くても、自分が作った野菜を皆に食べてもらいたいと頑張って育てていたのです。
 でも、そろそろ収穫しようと思っていたある日のこと。おじいちゃんが畑に行ってみると、野菜がすべて盗られ、隣のおじいちゃんの畑も被害にあっていたそうです。おじいちゃんはしょんぼりと落ち込んでいて、とてもかわいそうでした。人の野菜を盗るなんてひどいです。

(那覇市 わじわじ〜)

(編コメ)ひどい事件です…。ずっと頑張っていたおじいちゃんを思うと、怒りがこみ上げてきます。

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